ヘルスケア・バイオ

デンマークのバイオ医薬品会社で、内分泌系の希少疾患のためのプロドラッグを研究・開発しています。プロドラッグとは、薬効成分の元の分子構造に手を加えて作られた薬のことです。プロドラッグ化には薬のリニューアルもしくはバージョンアップという面もあり、薬の持つ潜在能力を最大限に引き出すことができます。トランスコンテクノロジーという独自のプロドラック化技術を活用しています。

"遺伝子にどんな働きがあるのか"を知るためには、細胞内で実際に働いているタンパク質を調べる必要があります。同社はタンパク質の分離、分析、濃縮のためのクロマトグラフィーと濾過のシステムを製造販売していて、微量分析から商業ベースの大量精製まで幅広いニーズに答えています。

がん検診は日々進化していますが、当社はがんの場所、種類、遺伝子変異等を調べる遺伝子検査を提供しています。遺伝子変異の情報から“より効果的でより副作用の小さい抗がん剤”を選択できる“オーダーメイド医療”につながることが期待されます。

病気の原因を詳しく探る上で細胞一つ一つの状態を正確に分析できる技術である”シングルセル解析”は、非常に少ないサンプルを精度良く分析する技術です。同社は世界で初めてシングルセル解析を可能にした分析装置 ”Fluidigm C1”を開発しました。

「鎌状赤血球症」の治療薬である、ボクセロトールを開発しています。鎌状赤血球症は世界で最も多い遺伝病と言われ、米国だけでも１０万人、世界では数百万人の単位で患者が存在しています。全身の様々な臓器の不全、呼吸困難、骨髄無形成や発作的な激痛を引き起こし、死に至ることもあります。

「状況に応じてスイッチをオン・オフする酵素」である、「プロテインキナーゼ」の暴走は様々な病気を引き起こします。このキナーゼ暴走を止めることを目的に「キナーゼ阻害薬」を開発してます。

心筋症の原因は遺伝的要因が大きいと言われているため、患者の遺伝子情報を反映させる方がより良い治療につながります。同社は心筋症の分子レベルでの解明を追求していて、将来の根本的な治療を目指しています。