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アメリカ成長株:クリオポート(CryoPort):米国の冷凍輸送サービス企業

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アメリカ成長株: クリオポート(CryoPort)の概要

クリオポート
CryoPort Inc
ティッカーコード:CYRX
上場市場:NASDAQ Small Cap

業績についてのリンク
https://stocks.finance.yahoo.co.jp/us/annual/CYRX

待ち望まれていた新型コロナウイルスのワクチン接種が各国で開始されるようになり、ようやく収束の希望の光が見えてきました。

ロックダウンなどの厳しい行動制限措置をとって感染者数を一時的に下げても、緩めればまたぶり返すという繰り返しで、根本的に解決するためにはワクチンに頼らざるを得ない状況になっています。

頼みの綱であるワクチンですが、工場で製造されたワクチンを個人に接種するところまで無事に届けるためには様々な問題をクリアする必要があります。中でも特に重要なのがワクチンを運ぶ際の温度管理です。

輸送手段や保管場所が変わっても荷物を低温に保ったまま輸送することを業界では“コールドチェーン”と呼んでいます。現在様々なタイプのコロナワクチンが開発されていますが、いずれも物理的に不安定なバイオ医薬品に相当するものでコールドチェーンが欠かせません。

今回紹介するクリオポート社は医療施設向けのコールドチェーンを南北アメリカ、ヨーロッパ、中東、アフリカ、およびアジア太平洋などの世界各国に提供しています。

まさに今、コロナ収束の鍵を握るワクチンを無事に輸送するために同社が提供するような確かなコールドチェーンを確保することが世界中で課題となっています。同社が開発した液体窒素を充填するタイプのコンテナは、ドライアイスを使った通常の冷凍便よりもずっと低い温度を長時間保つことができます。

同社は温度管理だけでなく製造元から末端の最終利用者に届くまでのあらゆる管理や税関などの手続を一括して請け負っています。

輸送中の荷物は以下のようなチェックが行われていて管理は非常に厳密です。
・GPS・携帯電波・Wi-Fi電波を利用したリアルタイムの位置追跡
・温度センサーによる内部・外部の温度監視
・湿度・圧力センサーによる水分レベル・気圧の監視
・荷物内部に設置した光センサーによるセキュリティ違反、パッケージの破損、不正な開封の監視
・加速度センサーによる衝撃を受けた時間と場所の記録

現在先行して接種が進んでいるファイザー製薬などのRNAワクチンは特に不安定でマイナス70度という超低温に保ち、強い衝撃は避けなければならないほどデリケートです。同社は普段からこうした厳重な管理が必要となる医療関連の輸送を専門としていて、ワクチンをいかに確実に早く世界中に届けるかの勝負になっている現在の状況では事業拡大の絶好の機会となっています。

コロナワクチンの接種はまだ始まったばかりですが、すでにワクチンが効きにくい変異種が勢力を拡大していて、現在使われている型のワクチンだけでは抑えきれない恐れも出てきました。

幸いなことにRNAワクチンのような新技術を使えば変異種に対応したワクチンを数週間で開発することは可能ですが、それを再び大量生産して多くの人々に打つというのは大変な作業です。

変異種が出ればそれに合わせてワクチンを改変して対抗するというという“もぐらたたき”もしくは“オセロゲーム”のような状況になってしまう可能性もあり、大変皮肉なことではありますが、同社が活躍する機会はまだまだ続いていくことになりそうです。

会社ウェブサイト
www.cryoport.com

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