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アメリカ成長株: カードリティクス(Cardlytics) 膨大な購買情報を利用した広告プラットフォームを提供

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アメリカ成長株: カードリティクス(Cardlytics)の概要

カードリティクス
Cardlytics Inc
ティーカーコード:CDLX
上場市場:NASDAQ National Market System

業績についてのリンク
https://stocks.finance.yahoo.co.jp/us/annual/CDLX

ジョージア州アトランタに本社を置くデータ運用企業です。膨大な購買情報を利用した広告プラットフォームを提供しています。2008年6月に設立され、2018年2月にNASDAQに上場しました。2019年度の売上は2億1043万ドル、従業員は432人です。

近年、購買におけるキャッシュレス決済の利用は飛躍的に向上してきました。経済産業省によると、2016年のアメリカの支払いにおけるキャッシュレス決済の利用比率は46%と約半分、主要各国では40〜60%台となっています。日本では20%と普及が遅れてはいますが、2025年6月までに倍増の40%、将来的には世界最高水準の80%を目標としているなど、キャッシュレス決済を普及していく動きが強くなりつつあります。

キャッシュレス決済の種類もクレジットカードだけでなくデビットカードや電子マネー、QRコードやバーコード決済など多様化してきました。さらにキャッシュレス決済に先駆けて発展したインターネットショッピングも、相乗効果によりますます便利なものになっています。

こうして特に消費者にとって買い物がしやすい環境が整ってきましたが、一方で商品を提供するクライアントにとっては、購買が頻繁にオンライン上で行われることによって消費者の行動が見えにくくなり、これまでと異なり店舗などでその人の趣向にあった商品をプロモーションすることが難しくなってきました。

そこに目をつけたのがカードリティクスです。カードリティクスでは大小多数の銀行とのパートナーシップを結ぶことで、月間で1億5700万人を超える消費者の銀行取引データを保持しています。これら取引データを利用することで、消費者(匿名)がいつ、どこで、何を、どのように購入するかを把握することができ、クライアントのマーケティング戦略を支援します。

さらにカードリティクスでは消費者を惹きつける独自の広告プラットフォームを提供しています。クレジットカードではオンライン利用明細が提供されていることが多いですが、同社の広告プラットフォーム上で入稿された広告が利用明細上に掲載され、広告を閲覧してからそのショップでカード決済を行うとキャッシュバックを得ることができるサービスを展開しました。その購入場所は店舗・オンラインを問いません。

この仕組みの実現には広告の閲覧者とクレジットカードでの決済者が同一人物だと紐づける必要があり、膨大な銀行取引データを把握している同社だからこそ、成し得たモデルだといえるでしょう。

この広告プラットフォームは広告によって実際に発生した売上に応じて支払額が決定する従量課金制を採用しています。また、パートナーシップを結んでいる銀行から消費者の個人情報を取得することなく匿名の取引データのみが利用されるため、クライアントおよび消費者双方にとってに安心で信頼のおけるサービスになっています。

同社のサービスは現在はアメリカとイギリスにて提供されていますが、キャッシュレス決済並びにインターネットショッピングが飛躍的に普及している日本においても今後展開が期待できるかもしれません。マーケティングの主戦場も時代に合わせ店舗やイベントからネットに移行しつつあり、取引データの価値はますます向上してくることと思われます。

会社ウェブサイト
https://www.cardlytics.com/

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