アメリカ成長株:アルファテック(Alphatec)の概要
アルファテック・ホールディングス
Alphatec Holdings Inc
ティッカーコード：ATEC
上場市場：NASDAQ National Market System
業績についてのリンク
https://finance.yahoo.co.jp/quote/ATEC/annual
アルファテック・ホールディングスは、脊椎疾患の外科的治療のための手術器具と生物製剤などの脊椎手術ソリューションを提供しています。
内臓系の疾患の治療は主に薬物療法や切除・修復・移植手術ですが、同社が対象とする骨格系の疾患は固定手術や骨再生が中心となります。
同社は以下のような治療法を提供しています。
・ACDF（前頚椎椎間板切除術・固定術）
ヘルニアが生じた頚椎の椎間板を除去し、固定して骨を接合させる。
・PCF（後頚部固定術）
頚椎に生じている神経の圧迫を抑えるために、椎骨に刺したネジを金属棒で架橋して安定させる。
・ALIF（前部腰椎椎体間固定術）
椎骨の間に固定具を挿入することで腰椎を安定化し、脊柱管狭窄を防ぐ。
・PTP（うつ伏せでの固定術）
患者をうつ伏せに寝かせて、背中側からアプローチして脊椎を修復する。
・LTP（側臥位での固定術）
患者を横向きに寝かせて、側面からのアプローチで脊椎を修復する。
・TLIF（経椎間孔腰椎椎体間固定術）
脊椎の側面からアプローチして、椎間孔を通って椎体にアクセスし、脊椎の安定性を回復する。
・PLIF（後部腰椎椎体間固定術）
脊椎の後ろからアプローチして、椎間板を取り除いて椎体にアクセスし、脊椎の安定性を回復する。
・PF（後方固定術）
脊椎の後ろからアプローチして、椎体にスクリューやロットを挿入し、椎体を固定する。
PTP～PFの５つは脊椎手術のための手術補助具を含んでいて、患者の体と手術器具の位置を固定し、正確に患部へアクセスすることで脊椎の前面にある器官を避けながら脇腹や背中からの手術を可能にします。
脊椎は多くの神経が通っている上に体の中心部分の背中側に位置し、重要な臓器に近いため、脊椎手術は神経や臓器を傷つけないよう慎重に行わなければならず、高度な技術と専門知識が求められます。
患者の状況に応じて最適な患部へのアプローチ法を取ることが重要で、手術を成功させるためには欠かせない重要な要素です。
これらの手術補助具は、失血量の低減、骨・靭帯・筋肉の温存、術後の痛みの軽減、入院期間の短縮などの効果をもたらします。
最適なアプローチにより、手術を短時間で終わらせることで様々なリスクを下げ、合併症や後遺症が避けられます。
最近、同社は“InVictus OsseoScrew”という骨の質が低下した患者に使われる画期的な脊椎固定用のネジを開発しました。
骨粗鬆症患者の密度の低い骨に埋め込んだネジは抜けやすく、従来は骨をセメントで補強してからネジを埋め込む方法が一般的でしたが、セメントは外部に漏れ出すことがあり、血中に流れ込んだり神経を圧迫するなどの合併症を引き起こす場合もあります。
それに対して、InVictus OsseoScrewは従来品よりも引き抜き強度が29％も高く、セメント補強した場合と変わらない強度を保つことができます。
このように同社は優れた製品の提供に加えて革新的な技術開発に取り組んでいます。
今後もより効果的でリスクの低い脊椎手術ソリューションの提供を目指し、脊椎に問題を抱える患者のQOL（生活の質）の向上に大きく貢献していくことが期待されます。
会社ウェブサイト
www.alphatecspine.com
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