2021年3月19日の米国小型成長株インデックス(Russell 2000 Growth)は、1567.34で終わりました。一週間前に比べて、41.54ポイントの反落(-2.58%)でした。主要インデックスのNYダウ(前週末比-0.46%)やSP500(前週末比-0.77%)より大きな下落となりました。再び長期金利の跳ね上がりを気にして市場が下がる展開となり、ベータが高めの小型成長株がより大きく下げたという感じです。
<金融相場から業績相場へ>
2月中旬にこのコメントで指摘しているよう、金融相場の終了による波乱が続いています。「ワクチン接種の効果+バイデン政権の景気刺激先により景気回復という買い材料」と「景気回復→インフレ懸念による長期金利の上昇という売り材料」との綱引きです。この綱引きにより、市場は不安定になりますが、このような動きは金融相場から業績相場に移る過程につきもので、しばらく継続すると思われます。
しかし、本当にインフレが問題となるのは、業績が本当に加熱する時期で、まだかなり先となります。まずは、業績を素直に反映する業績相場が来ます。業績相場が本格化するにつれて少しずつ次の上昇トレンドが見えてくると思っています。
金融相場→業績相場の過渡期においては、市場が波乱となるため、ベータが高めの小型成長株はより大きく上下に振れます。しかし、業績の回復の度合いは小型成長株の方が大きいため、将来来ると期待される業績相場での上昇余力は小型成長株が勝ります。
このため、目先の波乱相場、特に下振れ時は、小型成長株の絶好の買い場になると思っています。先週と同じコメントですが、「小型成長株をトレンドを買う、できれば押し目を買う」という感じになると思います。
<小型成長株相場とラッセル2000グロース VS SP500 >
2021年3月19日時点の、ラッセル2000グロース÷SP500は1567.34/3913.10=40.05%
26週移動平均との乖離は、+1.66%でした。
ラッセル2000グロース÷SP500は、2013年から長期的に32%~38%のレンジで推移してきました。しかし、2020年12月中旬にこのレンジを上に離れました。7年間の持ち合いが終わり、今後数年にわたる長期的な小型成長株相場が続くと思っています。
目先は市場の波乱に振られながらも、主力株に対しては「下振れしたら押し目を買う」という感じとなります。
→ 2019年4月以降の小型成長株とS500の相対比較の推移
→ 小型成長株関連投資信託のパフォーマンス(2021年2月末時点)
(過去の市場コメントは、「アメリカ成長株(米国成長株)市場」)
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