米国の小型成長株のインデックスである、ラッセル2000グロースと主要インデックスであるSP500を、「ラッセル2000グロース÷SP500」の割合を使って比較しています。
20年間という超長期ではラッセル2000グロースはSP500を上回るリターンを上げています。2013年以降、「ラッセル2000グロース÷SP500」は32%~38%のレンジで推移していましたが、2020年12月中旬になって、この長期レンジを上抜けました。
しかし、その後再び32%~38%の水準に戻り、さらに米国の金融引き締めにより下落し、この長期的なレンジも下に抜けています。
<最新の水準>
2024年4月19日時点の、ラッセル2000グロース÷SP500は1246.86/4967.23=25.10%、
26週移動平均との乖離は-0.73でした。
2020年12月中旬に長期的な持ち合いレンジを上に離れ43%まで急上昇しました。しかし、その後継続的に下落し、レンジの下を抜けました。
2022年7月から27%~28%程度で「底値での横這い」という感じでしたが、2023年9月にはいり、さらにこのレンジを下に突き抜け、ついに2023年11月上旬には25%割れまで下落しました。FRBの利下げ期待が出てきたことから下げ止まっていますが、まだまだ異常に低い水準にあります。
心配していた外部材料が大きな悪化を示しており、しばらくは厳しい状況が続きそうです。
しかしながら、現在の小型成長株は「相当悪い材料」を織り込んでいるバリュエーションです。少なくとも相対的には、これ以上の主力株への負けは「長期的な買いチャンス」と提供していると思っています。
(参考)
2002年以降の超長期の動きはこちらへ