2020年6月26日の米国小型成長株インデックス(Russell 2000 Growth)は、1012.12で終わりました。一週間前に比べて、20.91ポイントの下落(-2.02%)でした。主要インデックスのNYダウ(前週末比-3.31%)やSP500(前週末比-2.86%)より下落は少なめでしたが、過去1ケ月でほぼ横ばいという点は同じです。
この1ケ月市場は「経済活動再開による経済データの改善」「政策による下支え」というプラス材料と、「経済活動再開+デモを背景とする感染者増加」というマイナス材料の綱引きになっています。
<コロナの感染データ>
先週のコメントで指摘したフロリダ、テキサス、カリフォルニアといった南部の大きな州における新規感染者急増は今週も続いており、ついに「経済活動再開をスローダウンする」という「政策変更」につながりました。
現時点では日次死者数の増加には至っていませんが、既に病院のキャパシティー問題などがあって、悠長に構えていられない状況になってきました。
しかし、3月~4月にロックダウンの経済への副作用の厳しさを経験しているため、米国政府は「もうロックダウンはしない」と腹を決めている感じです。ブラジルやインドのように、米国もこのままロックダウンはせず、「ある程度感染の広がりをあまんじて受けながら、経済活動を優先する政策」を取ると思っています。このため、株価は上下に振られながら横ばいが継続すると思います。
下記のサイトでの数字を注視して見ています。(特に、カリフォルニア、テキサス、フロリダ)
https://www.worldometers.info/coronavirus/country/us/
<米中の緊張>
コロナ問題だけならば、株価は上下に振られながら横ばい、という感じですが、米中の問題は下押しのきっかけになる可能性があります。今週も「中国共産党幹部のビザ発給制限」という新しいカードがでました。毎週、少しづつ、しかし継続的に、緊張は高まっています。
<米国の小型成長株の割安について>
6月26日時点の、ラッセル2000グロース÷SP500は1012.12/3009.05=33.64%
26週移動平均との乖離は、+1.10%でした。
ラッセル2000グロース÷SP500は、長期的に32%~38%のレンジで推移していました。
短期的には中立、長期的にはまだ小型成長株は割安、という感じです。
→ 2019年1月以降の小型成長株とS500の推移
→ 小型成長株関連投資信託のパフォーマンス(2020年5月末時点)
(過去の市場コメントは、「アメリカ成長株(米国成長株)市場」)
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