2024年4月26日の米国小型成長株インデックス(Russell 2000 Growth)は、1289.54で終わりました。一週間前に比べ+42.68(+3.42%)の急反発でした。主要インデックスのNYダウ(前週末比+0.67%)やSP500(前週末比+2.67%)に比べても、大きな上昇でした。
先週のこのコメントで書いたように、外部材料の悪化が止まってきたことから、小型成長株は急反発しました。
<米国小型成長株の出遅れ、割安さ>
発表された経済資料はまちまちです。しかし傾向としては
・景気は底堅い
・インフレの低下は予想よりスピードが遅い。しかしインフラ加速しているわけではない
・このため利下げのタイミングは先に延びてきた。しかし、利上げ局面は終わっている。
このような環境は、米国小型成長株にとっては、決して悪い環境ではありません。
利下げタイミングが先になったとしても、一時のような大幅なインフラが来ているわけではありません。景気が堅調だからインフレの低下が鈍っているだけです。全体としてはプラスの環境です。
また、金利もタイミングはともかく低下トレンドであり、さらに利上げ環境にはなりそうにありません。
外部材料が落ち着けば、特に原油価格が落ち着けば、小型成長株にとって良好な環境となります。時間をかけて堅調な市場が続くと思っています。
(下記のラッセル2000グロース÷SP500も参照ください)
<外部材料>
従来から、以下の4つの材料を懸念しています。
・中国経済
・欧州政治
・中東問題
・ウクライナ
今週も、先週に引き続き悪化は止まっています。
中東では、イスラエルとイランの直接対決は当面なさそうです。
ウクライナについても、米国の支援も正式に決まりました。動員増のための新しい法律や施策も次々と発表されています。
これまでの不首尾に加え、兵器と動員が配備されるまでには時間がかかるため、しばらくは厳しい状況が続きます。しかし、2週間前まで心配していた「ウクライナ軍の一気の崩壊」はなさそうです。
中東とウクライナの悪化は止まっています。米国小型成長株の足を引っ張る可能性も薄れてきました。
<小型成長株相場とラッセル2000グロース VS SP500 >
2024年4月26日時点の、ラッセル2000グロース÷SP500は1289.54/5099.96=25.29%、
26週移動平均との乖離は-0.55でした。
2020年12月中旬に長期的な持ち合いレンジを上に離れ43%まで急上昇しました。しかし、その後継続的に下落し、レンジの下を抜けました。
2022年7月から27%~28%程度で「底値での横這い」という感じでしたが、2023年9月にはいり、さらにこのレンジを下に突き抜け、ついに2023年11月上旬には25%割れまで下落しました。FRBの利下げ期待が出てきたことから下げ止まっていますが、まだまだ異常に低い水準にあります。
小型成長株の本格的・長期的なリカバリー相場を期待しています。
(外部材料の悪化が小康状態です。このまま小康状態が続くことを期待しています。)
→ 2020年9月以降の小型成長株とS500の相対比較の推移
→ 小型成長株関連投資信託のパフォーマンス(2023年10月末時点)
(過去の市場コメントは、「アメリカ成長株(米国成長株)市場」)
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