2024年1月5日の米国小型成長株インデックス(Russell 2000 Growth)は、1229.68で終わりました。一週間前に比べ-54.41(-4.24%)と大幅下落となりました。主要インデックスのNYダウ(前週末比-0.59%)やSP500(前週末比-1.52%%)に比べても相当弱く、久しぶりに小型成長株が大負けした一週間でした。
12月の急上昇の反動で利食い売りが出やすい環境で、1月4日に発表された米国雇用統計が予想外に強く、「積極的な利下げ期待の後退」があったことから、米国株式市場は下がりました。特に、小型成長株は、ここ数週間急反発していたため反動も大きく、かなり急激な下落となりました。
<米国小型成長株の出遅れ、割安さ>
2024年最初の1週間は大きく下落したものの、米国小型成長株は「主力インデックス」に対して相当「負けて」おり、まだまだ水準としては割安です。
利上げ局面が終わったため、目先の利食い安をこなしながら、トレンドとしては「過去2年間の負け」を取り返す相場が続くと期待しています。
<外部材料>
この2週間、株式市場は「年末年始」でお休みという感じですが、外部材料はこの間もまったく好転せず、悪化が続いています。
2023年の後半は、米国の金利引き上げ局面の終わりを好感し、外部材料を無視していましたが、2024年は「米国国内の状況は良い。しかし、外部材料がもう無視できない」となる可能性があります。引き続き注視しています。
特に、ウクライナは戦線の状況が非常に厳しくなってきています。日本国内では「ウクライナの戦線は膠着している」という感じの報道ですが、実態は「ウクライナ軍は崩壊の瀬戸際にある」のではと心配しています。
<小型成長株相場とラッセル2000グロース VS SP500 >
2024年1月5日時点の、ラッセル2000グロース÷SP500は1229.68/4697.24=26.18%
26週移動平均との乖離は+0.46%でした。
2020年12月中旬に長期的な持ち合いレンジを上に離れ43%まで急上昇しました。しかし、その後継続的に下落し、レンジの下を抜けました。
2022年7月から27%~28%程度で「底値での横這い」という感じでしたが、2023年9月にはいり、さらにこのレンジを下に突き抜け、ついに2023年11月上旬には25%割れまで下落しました。
最近数週間、「金利引き締め局面終了期待」によって、小型成長株のリカバリーが進んできました。これにより、一時27%台まで回復してきました。
しかし、現在の水準は長期的には「まだまだ安い」水準にあります。小型成長株の本格的・長期的なリカバリー相場を期待しています。(外部材料が落ち着いてくれることを、願いながら)
→ 2020年4月以降の小型成長株とS500の相対比較の推移
→ 小型成長株関連投資信託のパフォーマンス(2023年10月末時点)
(過去の市場コメントは、「アメリカ成長株(米国成長株)市場」)
コメント