2023年9月8日の米国小型成長株インデックス(Russell 2000 Growth)は、1190.56で終わりました。一週間前に比べ-41.72(-3.39%)と大幅反落しました。主要インデックスのNYダウ(前週末比-0.75%)やSP500(前週末比-1.29%)に比べてもかなり大きな下落でした。
先週、小型成長株がかなり大きな上昇をしたことに加え、今週は予想外の原油減産合意(減産時期の延長合意)があり、インフレ懸念が再燃→長期金利の上昇もあり、小型成長株はかなり大きな下落となりました。
米国国内情勢だけでみれば、インフレは鈍化の方向にありますが、外部材料がそれを許してくれません。
<外部材料とウクライナ>
引き続き、米国小型成長株に影響を及ぼす外部材料は
・中国経済
・欧州の政治
・ウクライナ情勢
です。
今週は、ウクライナ情勢を遠因とする、原油減産問題が売り材料となりました。
(つくづく、善悪は別にしてウクライナ情勢については、関心をもって追い続ける材料であると思います)
ウクライナの戦線の状況は、今週「あまり変化なし」でした。
西側メディアは「(スピードは遅いものの)着実に反転攻勢が進んでいる」
中立と感じているユーチューバーは「ウクライナ軍は少しずつ進んでいるが、甚大が損害を受けている」というものでした。
マスク氏、サルコジ元大統領、NATOのイェンセン氏、ラマスワミ氏等、いろんな方面で「停戦」を期待するコメントが出始めています。ウクライナは何とかして、(停滞する反転侵攻という)現状を打破して、「停戦圧力」を消す必要があります。
9月も中盤となり、ウクライナの反転攻勢のスピード、ウクライナの損害、天候(=戦地の環境)、国際的なサポートと停戦圧力が複雑に絡み合いながら、次のトレンドが見えてくると思っています。
<小型成長株相場とラッセル2000グロース VS SP500 >
2023年9月8日時点の、ラッセル2000グロース÷SP500は1190.56/4457.49=26.71%
26週移動平均との乖離は-0.89%でした。
2020年12月中旬に長期的な持ち合いレンジを上に離れ43%まで急上昇しました。しかし、その後継続的に下落し、レンジの下を抜けました。
2022年7月から27%~28%程度で「底値での横這い」という感じです。長期的な視点で見れば、小型成長株は歴史的な買い場となっています。
上記の分析は単純にインデックスの水準だけを比較したものですが、ファンダメンタルデータ(利益水準およびPER)で比較しても、現在の小型成長株はかなり割安です。
「小型成長株は割安」といって1年以上なります。そろそろ小型成長株相場が来て欲しいと思っています。
→ 2020年4月以降の小型成長株とS500の相対比較の推移
→ 小型成長株関連投資信託のパフォーマンス(2023年7月末時点)
(過去の市場コメントは、「アメリカ成長株(米国成長株)市場」)
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