2021年11月12日の米国小型成長株インデックス(Russell 2000 Growth)は、1637.26で終わりました。一週間前に比べて、17.91ポイントの反落(-1.08%)でした。主要インデックスのNYダウ(前週末比-0.63%)やSP500(前週末比-0.31%)よりやや大きな下落でしたが、一週間前が大幅上昇した反動もあります。
インフレデータはかなり大きな数がでたものの、業績は堅調であり引き続き堅調な動きが続いています。中国の不動産についても中国政府が破滅的な状況を避けるべく手を尽くしており、小康状態が続いています。
しかし、テーパリングの本格化と中国の問題は今後も続くため、市場全体というより業績の良い個別銘柄が引っ張る相場が継続すると思っています。
<アクティブ運用の小型成長株ファンドはかなり良好なパフォーマンス>
昨日のレポートに詳細を書きましたが、アクティブ運用している小型成長株ファンドは非常に好調な成績が続いています。
例えば、SBIグレートスモールの場合、2021年10月は8%を超える上昇をしており、ラッセル2000グロースがSP500に負けているにも関わらず、SP500のインデックスファンドに勝っています。
過去半年では、グレートスモール10.29%(SP500 インデックスファンドは14.43%)、過去1年間ではグレートスモール53.88%(SP500インデックスファンドは52.49%)です。
小型成長株のインデックスは3月以降SP500に対して大幅に負けているのですが、個別銘柄をアクティブに選別する運用をしているファンドは、この間もSP500並みのリターンを上げています。(もちろん、過去3年、5年、10年といった長期では、圧倒的にSP500 に勝っています)
効率的市場仮説によれば、「長期的にインデックスに安定的に勝つのは難しい」と言われます。これは「株価に影響を与える情報は、既に株価に反映されている」と考えられるからです。
しかし、小型株は情報が限られている(カバーしているアナリスト等が少ない)ため、大型株に比べて相対的に非効率的と言えます。このため、個別銘柄の選定によってインデックスを大幅にアウトパフォームしているファンドもあるのが事実です。効率的市場仮説を裏切る現象あるようです。
<小型成長株相場とラッセル2000グロース VS SP500 >
2021年11月12日時点の、ラッセル2000グロース÷SP500は1637.26/4682.85=34.96%
26週移動平均との乖離は+0.04%でした。
ラッセル2000グロース÷SP500は、2013年から長期的に32%~38%のレンジで推移してきました。2020年12月中旬にこのレンジを一次上に離れ43%まで急上昇しましたが、再びこの歴史的なレンジに戻っています。
小型成長株は長期的に主要インデックスに勝っており、魅力的な投資機会を提供していると思っています。
→ 2019年6月以降の小型成長株とS500の相対比較の推移
→ 小型成長株関連投資信託のパフォーマンス(2021年10月末時点)
(過去の市場コメントは、「アメリカ成長株(米国成長株)市場」)
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