アメリカ成長企業

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アメリカ成長株市場の動き-2021-06-04

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アメリカ成長株

2021年6月4日の米国小型成長株インデックス(Russell 2000 Growth)は、1506.89で終わりました。一週間前に比べて、5.88ポイントの下落(-0.39%)でした。主要インデックスのNYダウ(前週末比+0.66%)やSP500(前週末比+0.61%)をやや下回りました。

引き続き、コロナ後の堅調な景気とインフレ懸念による長期金利上昇との綱引きの相場となっています。

<ワクチンと東京オリンピック、そしてNBC>
オリンピックを開催すべきか?延期あるいは中止すべきか?
日本全体では「圧倒的多数が延期あるいは中止」、東京都民は「ほぼ半々」の世論となっているようです。

一方で、日々ワクチン接種が続いています。ワクチン接種が進めば、感染への恐怖も軽減します。オリンピックへのネガティブな意識もポジティブに変化していきます。では、「オリンピック開催」に否定的な世論は、いつごろ「肯定的」に変化するのでしょうか。

「政府の対応」と「市民の意識」は完全に一致するわけでないのですが、「感染低減+ワクチン接種の進展」が、「政府の対応と市民の意識」に大きく影響することは明確です。

すでにワクチン接種が進んでいる欧米では、行動制限も緩和され、飲食や旅行需要が急回復しています。アメリカでは「メモリアルデーでの米国国内旅行は絶好調、マクドナルドの店員の給料は1.5倍、あるレストランでは面接にくるだけで50ドルという条件で店員を募集、フロリダのレンタカー料金は2.8倍に」・・・という景気の良い話が目白押しです。

先日までイタリアで行われた自転車レース「ジロデイタリア」も最終日の観客はものすごく、もし欧米でオリンピックをするならば(もちろん選手はワクチン接種をすることを条件に)、世論の反対もあまりないのでは?と思います。

ではいつ頃、日本の世論は変化するのでしょうか?アメリカやヨーロッパの状況を見れば「人口100人あたり50回」程度の水準で、世の中の状況は変わっているようです。2回終了している人は2割未満でも、高齢者など弱い部分がかなりプロテクトされるため、社会の雰囲気は変わります。日本に当てはめれば、6300万回」になります。6月3日時点で1560万回ですので、「あと4740万回」となります。

1日50万回(週末は25万回)ならば110日(=9月中旬)
1日60万回(週末は30万回)ならば92日(=9月上旬)
1日70万回(週末は35万回)ならば80日(=8月中旬)
1日80万回(週末は40万回)ならば70日(8月上旬)・・・となります。
毎日、週末も100万回になれば、47日!=オリンピックに間に合います。

毎日100万回は現実的でないのですが、2か月ぐらい延長すればかなりスムーズにオリンピックは行えそうです。フィナンシャルタイムズに記事によれば「いつくかのスポンサーが、オリンピックを9月~10月に延期」を提案したそうです。しかし、最大のスポンサーであるNBCがどうでるか?これが問題です。

NBCは2014年冬、2016年夏、2018年冬、2020年夏の4回分として44億ドルを支払う契約をしています。一方、「秋にオリンピックができない理由」となっているNFLの中継にも、大量の放映権を支払っています。2021年のシーズンは9億5000万ドルと言われています。(2023年からの契約は年間20億ドル!だそうです)

今回の夏のオリンピックの放映権料が約11億ドルなので、1シーズンのNFLにほぼ同じ金額を払っていることになります。1シーズンと言えば長そうですが、NBCは日曜夜の1試合(Sunday Night Foot ball、年間17試合*)+ポストシーズン3~4試合と言われています。20試合前後の試合なので一試合当たり4500万ドル(約50億円)です。

もしオリンピックがNFLシーズンに重なると、3試合(日曜の夜3回)の中継をどうするのか?という問題がでてきます。一方、オリンピックの視聴率は、自社のNFL(日曜夜)、他社のNFL(日曜の昼、木曜と月曜の夜)、大学フットボール(土曜日)によって、壊滅的な影響を受けます。

オリンピック・NFLともに多額の放映権が絡むだけに、NBCはオリンピックの秋開催を簡単には受け入れられません。(ちなみにMLBは全く関係ないと思います。NBCはMLBの中継をしていません。さらに、MLBの視聴率はそもそも高くないので、オリンピックの視聴率も悪影響をほとんど受けません。)

やはり、日本政府は必死にワクチン接種数を伸ばして、正面突破しか無いのでは??

*今シーズンから18週間となったので1試合が増えますが、その1試合分が9億5000万ドルにどの程度追加されるのかは不明なので、とりあえず17試合として計算しました。

<小型成長株相場とラッセル2000グロース VS SP500 >
2021年6月4日時点の、ラッセル2000グロース÷SP500は1506.89/4229.89=35.62%
26週移動平均との乖離は-3.40%でした。

ラッセル2000グロース÷SP500は、2013年から長期的に32%~38%のレンジで推移してきました。しかし、2020年12月中旬にこのレンジを上に離れました。7年間の持ち合いが終わり、今後数年にわたる長期的な小型成長株相場が続くと思っています。

しかし、2021年2月上旬には、43%まで急上昇しましたが、その後急上昇の反動で3月以降急落し、現時点では35%台まで下落しています。今回もしばらくは厳しい相場が続く可能性がありますが、長期的な買い場を提供していると思っています。

→ 2019年4月以降の小型成長株とS500の相対比較の推移
→ 小型成長株関連投資信託のパフォーマンス(2021年4月末時点)

(過去の市場コメントは、「アメリカ成長株(米国成長株)市場」)

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