アメリカ成長株:シエラ・ワイヤレス(Sierra Wireless)の概要
シエラ・ワイヤレス
Sierra Wireless Inc
ティーカーコード：SWIR
上場市場：NASDAQ National Market System
業績についてのリンク
https://stocks.finance.yahoo.co.jp/us/annual/SWIR
カナダのブリティッシュコロンビア州リッチモンドに本社を置く、無線通信機器メーカーであり、IoTのパイオニアです。1993年に設立され、1999年にNASDAQに上場しました。2018年度の売上は7億9360万ドル、従業員は1400人です。
IoTとはInternet of Things（モノのインターネット）の略称で、モノがインターネット経由で通信することを意味します。例えば時計とインターネットを繋いだスマートウォッチです。なおスマートウォッチのようにスマートフォンと機能連携ができる家電を「スマート家電」とも総称します。
シエラ・ワイヤレスではIoT技術を利用し、様々な製品やソリューションを開発・提供しています。機関や企業に提供している製品として、追跡・監視のためのIoT製品があります。
配送業車では同社の資産追跡管理ソリューションが利用されていますが、このソリューションを利用することにより企業はほぼリアルタイムで配送品の正確な場所を把握でき、配送やスケジュールに問題が発生した場合でも迅速に対応が行えます。
また、犯罪者監視ソリューションでは犯罪者の足首に装着させることで個人を絶えず遠隔監視することができ、安全面の確保や担当者による監視などの人的コストが抑えられます。
そのほか産業においてのリモート監視IoTでは、農業に影響する気温や気圧の変化、発電機の故障の検知など、様々な状態変化のイベントを捕捉します。
そして近年、通信業界において5Gという大きな技術革新がありました。5Gとは第5世代移動通信システムであり、高速かつ大容量・低遅延・多数同時接続という特徴があります。4Gと比較して通信速度が20倍高速になっています。
5Gの普及によって何が変わるかというと、シエラ・ワイヤレスが強みとするようなIoTが普及しやすくなります。IoTが普及した場合、単一のネットワークに接続する機器や家電が増えるため同時接続可能数が鍵となり、また同時接続数が増えることにより遅延が発生しやすくなることが課題でしたが、これが5Gによって大幅に改善されます。5Gの普及に伴って同社の技術も大きく革新すると思われます。
IoTは今日の世界経済に大きな変化をもたらしています。IDC Japanの調査によれば、世界のIoT市場規模は2019年に7450億ドルです。また日本は7兆1千億円であり、世界に比べIoTの導入が遅れていると言われていますが、2024年においては12兆6000億円に達するとの見通しで、5Gの台頭により今後も普及が加速していくでしょう。
2030年にはさらに次世代の6Gが実現するとも言われ、将来的にはあらゆるものがインターネットに接続されている時代となりそうです。シエラ・ワイヤレスは現在でも130カ国以上に製品やサービスを展開し、無線技術においては400以上の特許を取得しており、時代の流れからも注目の企業です。
会社ウェブサイト
https://www.sierrawireless.com/
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