アメリカ成長株:パパジョンズ(Papa John’s )のアップデート
パパ・ジョンズ・インターナショナル
Papa John’s International, Inc.
ティッカーコード:PZZA
上場市場:NASDAQ
業績についてのリンク
https://stocks.finance.yahoo.co.jp/us/annual/PZZA
今回は、コロナ禍の最悪期であった2020年3月に紹介したピザ店のフランチャイザーである、パパジョンズ社のアップデートをします。
→ パパジョンズの概要
2018年に創業者であるジョン・シュナッター氏が人種差別的なコメントを行ったことで事業の悪化があったのですが、最終的に2019年にシュナッター氏は会社の経営から退きました。(創業者のファーストネームがジョンなので、ジョンさんのピザ=ジョンズ・ピザという社名です)
2019年3月に有名黒人スポーツ選手(元NBAのシャキール・オニール)とタイアップし、さらに2019年8月に新しいCEOを迎えました。会社のイメージと経営力の両方を改善するという大きな岐路でした。その直後に来たのが、コロナ禍でした。新しい方針が功を資するかどうか試された2年間でした。
まず、会社のイメージ刷新ですが、シャキール・オニール氏を取締役の一人とすると共に、スポークスマンとしても採用します。積極的にCMで露出し、さらにシャキールオニールブランドのピザまで作りました。
次に経営陣ですが、米国の場合は創業者が事業をプロ経営者にうまく引継ぎを行う例がけっこうあります。マイクロソフト、アップルもそうですが、パパジョンズも優れた人材を新経営者として迎えました。新しいCEOであるロバート・リンチ氏(Robert M. Lynch)は、ファーストフードチェーンの経営について高い実績を持つ人物です。
2012年~13年にタコベル社(Taco Bell:タコス等のメキシコ料理に焦点をあてたファーストフードチェーン)でマーケティング担当の副社長を務めたのち、2013にアービーズ社(Arby’s:ローストフード・サンドイッチ等を提供するファーストフードチェーン)に転職しました。
アービーズでは当初ブランドプレジデント及びマーケティングのトップでしたが2017年には会社全体の社長となり、アービーズを中心とする持株会社であるインスパイア・ブランズ社の組成を行いました。アービーズはこの期間に高成長を遂げていました。
イメージの刷新と新しい経営陣を迎えるという会社の大きな方向転換は、今のところ成功しています。コロナという追い風もあり業績は順調です。
2021年11月に発表された第3四半期の決算によれば、売上高は対前年同期比で8.4%増でした。修正一株当たり利益は、一年前の0.35ドルから0.83 ドルに2.4倍と急増しました。キャッシュフローも潤沢で、自社株買いも継続しています。
安定した経営基盤と、実績のある経営陣により、今後とも高い成長の継続が期待できると思います。
会社ウェブサイト
https://ir.papajohns.com/
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