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アメリカ成長株: クリーン・エナジー・フューエルズ(Clean Energy Fuels):ガスエンジン車のための天然ガスを供給

公益産業

アメリカ成長株:クリーン・エナジー・フューエルズ(Clean Energy Fuels)の概要

クリーン・エナジー・フューエルズ
Clean Energy Fuels Corp
ティッカーコード:CLNE
上場市場:NASDAQ National Market System

業績についてのリンク
https://stocks.finance.yahoo.co.jp/us/annual/CLNE

クリーン・エナジー・フューエルズ社は、ガソリンや軽油に変わる代替燃料として車両用の天然ガスを主に米国とカナダに供給・販売しています。

天然ガスと言うと発電・ガスコンロ・暖房などで使われるもので、車両向けの燃料というイメージが湧きませんが、現在日本で走っているタクシーの9割はガスボンベを積んだLPガス車です。

走行距離あたりの燃料費がガソリンや軽油より安いためコスト重視の日本のタクシー業界では重宝されているようですが、馬力が出ない、ガスステーションのインフラが整っていない、ガスボンベの定期交換が必要などの問題で自家用車やトラックにはほとんど普及していません。

しかし、天然ガスにはコスト面だけでなく排ガスが比較的クリーンで環境負荷が低いという優れた特徴があり、最近では大型トラックにも搭載できるほどのハイパワーのガスエンジンが開発されたこともあって天然ガスによる運送が見直されつつあります。

ガスステーションが不足している問題についても、同社のようなインフラ企業によって各地に設置されるようになったことで徐々に解決されつつあります。

近頃は環境負荷の低い輸送手段としてEV(電気自動車)ばかりが注目されていますが、
・電池には高価なレアメタルが使われているため導入コストがかかる
・大型トラックを動かすほどの電力を蓄える電池はそれだけで相当な重量になる
・充電インフラが整っていない
・充電に時間がかかる
・電池が時間とともに劣化して放電ロスが大きくなる
などの問題があります。

天然ガスの良い点は導入コスト・ランニングコストを低く抑えられること、そしてなんと言っても環境負荷が低いことにあります。

ガソリンや軽油を燃やすとCO2(二酸化炭素)・NOx(窒素酸化物)・SOx(硫黄酸化物)が排出されますが、天然ガスの場合にはCO2が4割、NOxが8割ほど減少し、SOxは全く発生しません。

また同社は天然ガスだけでなく“Redeem”というブランド名のバイオガスの供給も始めています。これは地下から採掘される天然ガスとは違って酪農場と埋立地から出るメタンガスを主成分としています。

燃やしたときに排出されるCO2はもともと大気中にあったものが生物によって固定された炭素由来であり、新たなCO2を生み出さないため“再生可能エネルギー”に分類されます。天然ガスを否定する意見としてCO2の排出が指摘される事が多いのですが、バイオガスのような再生可能エネルギーはこうした問題もクリアされています。

未来の運送と言えば「太陽光・風力などの自然エネルギーから作られた電気で走り回るEVトラック」というような光景が想像されがちですが、ガスのような昔から使われてきた身近なエネルギーが環境問題を解決する鍵を握っているのかも知れません。

会社ウェブサイト
www.cleanenergyfuels.com

 

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