アメリカ成長株:ブループリント・メディシンズ(Blueprint Medicines)の情報アップデート
ブループリント・メディシンズ
Blueprint Medicines Corp
ティッカーコード:BPMC
上場市場:NASDAQ National Market System
業績についてのリンク
https://stocks.finance.yahoo.co.jp/us/annual/BPMC
ブループリント・メディシンズ社については、以前一度紹介しました。下記のページも参照ください → ブループリント・メディシンズ(Blueprint Medicines Corp)の概要
ブループリント・メディシンズ社は、ガンや希少疾患のための分子標的薬を製造・開発する製薬会社です。分析方法の発展に伴って病気の原因が分子レベルで解明できるようになり、原因となる物質の特定が進んできました。
特定された物質をターゲットとして除去するか機能させないようにするのが分子標的薬です。分子標的薬には抗体を使った“バイオ医薬品”と低分子の化合物を使った“低分子治療薬”があります。
同社が開発しているのは低分子治療薬の方なのですが、バイオ医薬品と比べると大量生産が可能で錠剤の形にできるため点滴の必要がないなど製造・保存・投薬の点で有利です。
プロテインキナーゼをターゲットとした5つの分子標的薬の治験が進んでいましたが、そのうちのプラルセチニブが米国、アバプリチニブが米国とEUで承認され製造・販売の許可が下りました。
※プロテインキナーゼについては、前回紹介したページを参照ください。
プラルセチニブは肺ガン治療のための分子標的薬で、今年の9月にFDA(米国食品医薬品局)によって承認されましたが、目標より3ヶ月も早いスピード承認でした。
この異例の早さは、FDAが新設した“リアルタイム・オンコロジー・レビュー”と“アセスメント・エイド”という2つの審査法によるもので、審査を効率化し承認までの時間を大幅に短縮する目的で作られた制度です。
従来は申請者(開発者)が臨床試験の結果をまとめて体裁を整えてから提出し、FDAが最終的に判断するという形式でしたが、これでは実験と審査が完全に分離されているため時間がかかっていました。
新制度では実験開始当初からFDAがデータを共有し、問題点があれば修正させるという「開発者とFDAが二人三脚で実現を目指す」形式であるため、実験と審査が同時進行することでより効率的になります。
画期的な治療薬や治療方法が開発されたとしても実用化は遠い先の話というのが普通ですが、このFDAの新しい審査方法が定着し広まり新薬や新技術の実現が少しでも早まることを期待したいと思います。
画期的な治療薬や治療方法が開発されたとしても実用化は遠い先の話というのが普通ですが、このFDAの新しい審査方法が定着し広まることで新薬や新技術の実現が少しでも早まって欲しいものです。
会社ウェブサイト
www.blueprintmedicines.com
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