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アメリカ成長株市場の動き-2024-09-20

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アメリカ成長株

2024年9月20日の米国小型成長株インデックス(Russell 2000 Growth)は、1443.07で終わりました。一週間前に比べ+33.90(+2.41%)の続伸でした。主要インデックスのNYダウ(前週末比+1.62%)とSP500(前週末比+1.36%)に比べても堅調でした。

FRBの政策金利は、50bpの低下となり、金利低下を好感して小型成長株は堅調でした。

<米国小型成長株の出遅れ、割安さ>
FRBによって利下げが実行されました。今後、焦点は「景気の底堅さ」です。ただし、利下げ効果の期待感もあり、極端な景気減速を示す経済指標が出ない限り、株式市場は堅調と思います。特に、歴史的に主力インデックスに対して非常に割安である小型成長株は、全体水準のみならず相対的(対主力インデックス)にも堅調な動きになることを期待しています。

<外部材料>
従来から、以下の4つの材料を懸念しています。
・中国経済
・欧州政治
・中東問題
・ウクライナ
今週は、中東情勢がかなり悪化しました。しかし、ウクライナ情勢は「改善の可能性」がでました。中国経済は一段とデフレの様相が強くなっています。

<中東情勢>
ヒズボラに対するイスラエルの様々な攻撃があり、明確にエスカレーションしています。
ヒズボラとイスラエルの間だけの交戦でもかなりネガティブですが、さらにイランなどの「政府軍」が関与すると、ステージが変わります。

<ウクライナ>
今週は大きなプラスの動きがありました。
ウクライナがドローン攻撃によって、立て続けにロシアの弾薬庫を、大規模に破壊しました。
この動きが続けば、ロシアからの攻撃は確実に弱まります。
さらにゼレンスキー大統領の、ビクトリー・プランの「説得力」も増します。

小型成長株投資の視点でみれば、現状(=民主党のやり方。ウクライナを負けさせない、かつ、ロシアを追い詰めない)で、ずるずると行くのが一番悪影響が少なくなります。(ただし、この状態が続けば、将来のどこかでウクライナが戦争継続不可能になる事態に陥りますが)
共和党案の場合は、国際情勢の枠組みが変わり、世界の構造全体に影響がでます。小型成長株についても、影響は甚大です。(悪影響だけとは限りませんが)
しかしゼレンスキー案の場合は注意が必要です。最悪のケースで第三次世界大戦になるため、これは小型成長株どうこう言っている場合ではありません。

戦線の状況はまったく好転していません。クルクスでのロシアの反転攻勢は進んでいますし、ドンバスなど他の戦線でもウクライナ軍は撤退を続けています。ゼレンスキー大統領は、何とかNATOの関与を上げたいと必死です。9月25日あるいは26日に予定されている、バイデン大統領との会談の結果は、大きな転換的になります。

<小型成長株相場とラッセル2000グロース VS SP500 >
2024年9月20日時点の、ラッセル2000グロース÷SP500は1443.07/5702.55=25.31%、
26週移動平均との乖離は+0.13%でした。

この3年間、小型成長株は相対的に「大負け」の状況です。
金利上昇、一部の大型IT・AI企業の上昇など、負け材料が連発でした。
現在の小型成長株の相対的な水準は、この20年間で最低水準にまで下がっています。
主力インデックスに比べて、「歴史的な割安状態」にあります。

しかしFRBによる利下げが実行されました。
今後、極端に景気が悪化しない限り、小型成長株は「これまでの負けを取り返す」本格的・長期的なリカバリー相場を期待しています。
(外部材料のこれ以上の悪化がなければ、という条件付ですが。)

→ 2021年1月以降の小型成長株とS500の相対比較の推移
→ 小型成長株関連投資信託のパフォーマンス(2023年10月末時点)

(過去の市場コメントは、「アメリカ成長株(米国成長株)市場」)

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