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アメリカ成長株市場の動き-2024-07-19

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アメリカ成長株

2024年7月19日の米国小型成長株インデックス(Russell 2000 Growth)は、1409.12で終わりました。一週間前に比べ+6.04(+0.43%)の小幅続伸でした。主要インデックスのNYダウ(前週末比+0.72%)とSP500は(前週末比-1.97)を見ると、「大型IT・AI銘柄」が弱かったことで、このセクターのウェイトが大きいSP500だけが突出して下落しています。

今週も様々な経済指標が発表となりました。また、トランプ氏暗殺未遂事件・共和党全国大会など、話題も多い一週間でした。しかし、相場を動かしたのは「エヌビディアに代表される大型IT・AI関連企業の利食い」です。ファンダメンタルというより、テクニカル的な要素の大きな一週間でした。

大型IT・AI銘柄が、今年の株式市場、特にSP500等の時価総額ウェイトの大型株インデックスを引っ張ってきました。これらの銘柄が利食い局面に入ってくると、SP500は下落します。

一方で、大型IT・AI銘柄の恩恵を受けなかった小型成長株は、(相対的に)今年に入り非常に厳しい相場が続いていましたが、この2週間は「揺り戻し」の恩恵もあり、比較的堅調です。

しかしながら、依然として現在の小型成長株の対大型株の比率は、この20年間で最も割安な水準にあります。(下記のラッセル2000グロース÷SP500も参照ください)

気になるのは、「大規模システム障害」です。
金曜日に発生したため、株式市場が十分に消化していない可能性があります。

<米国小型成長株の出遅れ、割安さ>
最近発表されている経済資料はまちまちです。しかし傾向としては
・景気は底堅い
・インフレの低下は予想よりスピードが遅い。しかしインフレが加速しているわけではない
・このため利下げのタイミングは先に延びてきた。しかし、利上げ局面は終わっている。
このような環境は、米国小型成長株にとっては、決して悪い環境ではありません。

利下げタイミングが先になったとしても、一時のような大幅なインフレが来ているわけではありません。景気が堅調だからインフレの低下が鈍っているだけです。全体としてはプラスの環境です。
また、金利もタイミングはともかく低下トレンドであり、さらに利上げ環境にはなりそうにありません。経済・金融の環境は小型成長株にとって、理想的です。

共和党全国大会は無事に終わりましたが、バイデン氏の大統領選挙からの撤退騒動はくすぶっています。しかしながら、外部材料が極端に悪化しない限り、好ましい環境にある米国小型成長株は、時間をかけて堅調な市場が続くと思っています。
(下記のラッセル2000グロース÷SP500も参照ください)

<外部材料>
従来から、以下の4つの材料を懸念しています。
・中国経済
・欧州政治
・中東問題
・ウクライナ
今週も先週に引き続き、小型成長株に影響を与える動きはありませんでした。

欧州政治はオリンピック後までは、大きく動きません。
しかし、中東とウクライナは注意が必要です。
中東では、イスラエルのテルアビブでの爆発があり、イエメンのフーシ派拠点に対する報復攻撃を行いました。
またウクライナでは、いくつかの戦線でロシア軍の突破のニュースが出てきています。

<小型成長株相場とラッセル2000グロース VS SP500 >
2024年7月19日時点の、ラッセル2000グロース÷SP500は1409.12/5505.00=25.60%、
26週移動平均との乖離は+0.18%でした。

2020年12月中旬に長期的な持ち合いレンジを上に離れ43%まで急上昇しました。しかし、その後継続的に下落し、レンジの下を抜けました。その後も一貫して下落していましたが、「FRBの利上げ局面終了」により、2022年5月からやや持ち直しました。

しかし、昨年後半から、大型株は一部のIT銘柄に引っ張られる形で非常に堅調であるのに対して、小型成長株の上昇率は「利下げが明確にならない」ため上昇速度が「相対的に少ない」状況です。(実際には、小型成長株の決算も悪くないのですが、市場は正当に評価していません)

現在の小型成長株の相対的な水準は、この20年間で最低水準にまで下がっています。
主力インデックスに比べて、「歴史的な割安状態」にあると考えており、小型成長株の本格的・長期的なリカバリー相場を期待しています。
(外部材料のこれ以上の悪化がなければ、という条件付ですが。)

→ 2020年9月以降の小型成長株とS500の相対比較の推移
→ 小型成長株関連投資信託のパフォーマンス(2023年10月末時点)

(過去の市場コメントは、「アメリカ成長株(米国成長株)市場」)

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