アメリカ成長企業

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アメリカ成長株市場の動き-2024-06-07

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アメリカ成長株

2024年6月7日の米国小型成長株インデックス(Russell 2000 Growth)は、1318.46で終わりました。一週間前に比べ-21.62(-1.61%)の続落でした。主要インデックスのNYダウ(前週末比+0.29%)とSP500(前週末比+1.32%)はともにプラスで終わっており、小型成長株の弱さが目立った一週間でした。

今週は、6月7日に発表される雇用統計をにらんで、米国の景気の強さを探る一週間でした。結果的に雇用統計はかなり強い数字であり、FRBは利下げを急がないという見方が強くなっています。

大型株は、景気の強さを背景とする個別銘柄の堅調な業績を好感して、比較的堅調に推移しています。一方小型成長株は、利下げ期待の低下を悪材料として消化しており、「相対的」に弱い動きが継続しています。

<米国小型成長株の出遅れ、割安さ>
最近発表されている経済資料はまちまちです。しかし傾向としては
・景気は底堅い
・インフレの低下は予想よりスピードが遅い。しかしインフレが加速しているわけではない
・このため利下げのタイミングは先に延びてきた。しかし、利上げ局面は終わっている。
このような環境は、米国小型成長株にとっては、決して悪い環境ではありません。

利下げタイミングが先になったとしても、一時のような大幅なインフレが来ているわけではありません。景気が堅調だからインフレの低下が鈍っているだけです。全体としてはプラスの環境です。
また、金利もタイミングはともかく低下トレンドであり、さらに利上げ環境にはなりそうにありません。

外部材料が落ち着けば、小型成長株にとって良好な環境となります。時間をかけて堅調な市場が続くと思っています。
(下記のラッセル2000グロース÷SP500も参照ください)

<外部材料>
従来から、以下の4つの材料を懸念しています。
・中国経済
・欧州政治
・中東問題
・ウクライナ
今週も大きな動きはありませんでした。
引き続き好転はしていませんが、大きなイベントは無かったという意味です。

欧州議会選挙は、6月10日中には大勢が決定します。

中東は相変わらず、停戦についての外交努力がなされていますが、「ハマス壊滅を戦争目的とするイスラエルは、短期的な停戦以外は受け入れない」「ハマスは短期的な停戦では、人質を渡せない」という根本的な問題あるため、国際的な批判をあびつつイスラエルが戦争目的を追求する動きが続くと思っています。このため、どこかで大きな軍事的・政治的爆発が起こるリスクが日々高まっています。

ウクライナの戦線は、2週間前から同じコメントです。
「ウクライナはハルキウ戦線で短期的にロシア軍を押し返さないと、非常に厳しい動きになる」可能性が高いです。(私が中立的であると思っているブロガーやユーチューバー達の意見)
既に2週間経ちました。

<小型成長株相場とラッセル2000グロース VS SP500 >
2024年6月7日時点の、ラッセル2000グロース÷SP500は1318.46/5346.99=24.66%、
26週移動平均との乖離は-1.17%でした。

2020年12月中旬に長期的な持ち合いレンジを上に離れ43%まで急上昇しました。しかし、その後継続的に下落し、レンジの下を抜けました。その後も一貫して下落していましたが、「FRBの利上げ局面終了」により、2022年5月からやや持ち直しました。

しかし、昨年後半から、大型株は一部のIT銘柄に引っ張られる形で非常に堅調であるのに対して、小型成長株の上昇率は「利下げが明確にならない」ため上昇速度が「相対的に少ない」状況です。(実際には、小型成長株の決算も悪くないのですが、市場は正当に評価していません)
結果的に、現在の状況は歴史的な割安状態を更新し続けています。

主力インデックスに比べて、「歴史的な割安状態」にあると考えており、小型成長株の本格的・長期的なリカバリー相場を期待しています。
(外部材料の悪化が続いています。心配しています。)

→ 2020年9月以降の小型成長株とS500の相対比較の推移
→ 小型成長株関連投資信託のパフォーマンス(2023年10月末時点)

(過去の市場コメントは、「アメリカ成長株(米国成長株)市場」)

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