アメリカ成長企業

将来面白いことになりそうなアメリカの成長企業を紹介します。

アメリカ成長株投資に興味のある方はこちらへ

アメリカ成長株市場の動き-2024-09-13

アメリカ成長株市場 アメリカ成長株(米国成長株)市場
アメリカ成長株

2024年9月13日の米国小型成長株インデックス(Russell 2000 Growth)は、1409.17で終わりました。一週間前に比べ+68.48(+5.11%)の急反発でした。主要インデックスのNYダウ(前週末比+2.60%)とSP500(前週末比+4.02%)に比べても、かなり強い動きでした。

9月12日に発表されたCPIが予想通りで、インフレの鈍化が確認されたため、週末にかけて金利の大幅引き下げ期待が高まり、株式市場は堅調に推移しました。
この数週間、景気底割れ(ハードランディング)懸念を背景に、小型成長株はかなり売り込まれていた反動もあり、小型成長株は主力インデックスをかなりアウトパフォームしています。

<米国小型成長株の出遅れ、割安さ>
FRBの金融政策は利下げ方向が一段と明確となりました。問題は「景気の底堅さ」です。
景気のオーバーキルなのか?(ハードランディング)
それとも、景気はそこそこでインフレ低下なのか?(ソフトランディング)
景気の底堅さを見極めながら、小型成長株の上昇率は決まっていきます。

ハードランディングの場合、「大型株に比べて経営基盤がぜい弱」という心配がでてくるため、小型成長株は相対的に冴えない動きとなります。
逆にソフトランディングの場合、これまでの「主力株に対する相対的な負け」によって「小型成長株の割安さ」に焦点が当たります。この場合は、かなり強烈な上昇相場が期待できます。

いずれにせよ、小型成長株は「相対的にかなり割安」にあるため、この水準からさらに主力株に対して大負けする可能性は低いと思っています。
悪いシナリオ(ハードランディング)でもそんな負けない。
良いシナリオ(ソフトランディング)なら、大きく勝てる。
現在の小型成長株の状況は、かなり魅力的であると思っています。

<外部材料>
従来から、以下の4つの材料を懸念しています。
・中国経済
・欧州政治
・中東問題
・ウクライナ
今週も、何ら好転はしていませんが、「安定して悪化」しているため小型成長株には追加的な悪影響はありませんでした。

<ウクライナ戦線>
ウクライナの今後の方向がかなり見えてきた一週間でした。
ゼレンスキー大統領からの「強烈」な要請にもかかわらず、バイデン政権は「長距離(弾道)ミサイルのウクライナによるロシア深部への攻撃」を許可しませんでした。

このことは、バイデン及びハリス政権は、現在の政策を続けることが明確になったと思います。具体的には、「ウクライナの負けを認めない。しかし、ロシアは追い込まない。現在の状況を続ける。(その後どのような展開になるかは、明確ではない)」というものです。

一方、バンス副大統領候補は、以下の方針を明確にしました。
・現在のロシア・ウクライナの占領地で、停戦する。前線を「非軍事地域」として、要塞化する。
・ウクライナは独立を維持するが、軍事的中立となる。NATOにも、他の軍事同盟にも加わらない。
要は、朝鮮戦争の休戦状態のようにするアイディアです。

大統領選挙で民主党が勝てば、「ウクライナを見捨てないが、現在の戦争は延々と続く」。
一方共和党が勝てば、「米国は、ウクライナを犠牲にして、停戦を進める」となります。

民主党のアイディアは、ウクライナにとって(そして世界政治・経済にとっても)、決定的な大転換を避けるために、緩慢な悪化を継続することになり「何も解決しない」ことになります。飛び込むのが嫌だから、飛び込み台の階段を上がるような感じです。

共和党のアイディアはインドや中国が提案しているものと沿っており(=ロシアの考えにも近く、ロシアが同意する可能性も高く)、「実現」の可能性はそれなりにあります。
しかし、このアイディアは、「世界的な枠組み」を大きく変えるため、「米国小型成長株」を超えて世界の資本市場全体に長期的に大きな影響を与えます。

戦線の状況は相変わらず、ドンバスではロシアが進軍しています。しかし、これまでウクライナが優勢であったクルクスでも波乱が起こりました。ロシア軍が反撃して「かなりの面積」を奪回したのです。ウクライナ軍も、ロシア軍の反撃の後ろ側(西側)から別の攻撃を開始しており、クルクスは一段と混乱しています。

このクルクスの一連の動きについて、(私が中立的であると思っている)ミルブロガーやユーチューバー達は、「ロシアが根っこを切りに来ているのでは?」と指摘しています。
クルクス戦線で、ロシア軍が北からウクライナ軍を押し返すのではなく、「クルクス戦線の南部の東西から挟み撃ち」にするような進軍をしている(=出入口を塞ぐ)、動きをしているのでは?ということです。ウクライナ軍がかなりの戦力をクルクスに投入したため、もし「出入口を閉じられたら」、ウクライナは極めて厳しい状況に追い込まれます。
ゼレンスキー政権にとって「乾坤一擲」のクルクス進撃。高い注目をして見ています。
(クルクスで「ウクライナ軍が壊滅」なんてことになったら、さすがにバイデン政権も長距離ミサイルのロシア深部への攻撃利用許可になると思いますが。)

<小型成長株相場とラッセル2000グロース VS SP500 >
2024年9月13日時点の、ラッセル2000グロース÷SP500は1409.17/5626.02=25.05%、
26週移動平均との乖離は-0.14%でした。

この3年間、小型成長株は相対的に「大負け」の状況です。
金利上昇、一部の大型IT・AI企業の上昇など、負け材料が連発でした。
現在の小型成長株の相対的な水準は、この20年間で最低水準にまで下がっています。
主力インデックスに比べて、「歴史的な割安状態」にあります。

FRB議長の講演内容により、利下げの方向は明確となりました。今後、極端に景気が悪化しない限り、小型成長株は「これまでの負けを取り返す」本格的・長期的なリカバリー相場を期待しています。
(外部材料のこれ以上の悪化がなければ、という条件付ですが。)

→ 2020年9月以降の小型成長株とS500の相対比較の推移
→ 小型成長株関連投資信託のパフォーマンス(2023年10月末時点)

(過去の市場コメントは、「アメリカ成長株(米国成長株)市場」)

コメント

タイトルとURLをコピーしました