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アメリカ成長株市場の動き-2024-06-21

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アメリカ成長株

2024年6月21日の米国小型成長株インデックス(Russell 2000 Growth)は、1325.35で終わりました。一週間前に比べ10.59(+0.81%)の反発でした。主要インデックスのNYダウ(前週末比+1.45%)とSP500は(前週末比+0.61%)となり、一部の大型株だけが上昇した一週間前とは逆の動きとなりました。

発表された経済指標は、小売り売上高は予想より弱く、逆に鉱工業生産指数は予想より強い動きとなり、方向感の乏しい一週間でした。

一部の大型株は利食いもあり下落したことから、SP500は下落、NYダウと小型成長株は一週間前の下落を取り戻した一週間でした。

<米国小型成長株の出遅れ、割安さ>
最近発表されている経済資料はまちまちです。しかし傾向としては
・景気は底堅い
・インフレの低下は予想よりスピードが遅い。しかしインフレが加速しているわけではない
・このため利下げのタイミングは先に延びてきた。しかし、利上げ局面は終わっている。
このような環境は、米国小型成長株にとっては、決して悪い環境ではありません。

利下げタイミングが先になったとしても、一時のような大幅なインフレが来ているわけではありません。景気が堅調だからインフレの低下が鈍っているだけです。全体としてはプラスの環境です。

また、金利もタイミングはともかく低下トレンドであり、さらに利上げ環境にはなりそうにありません。

外部材料が落ち着けば、小型成長株にとって良好な環境となります。時間をかけて堅調な市場が続くと思っています。
(下記のラッセル2000グロース÷SP500も参照ください)

<外部材料>
従来から、以下の4つの材料を懸念しています。
・中国経済
・欧州政治
・中東問題
・ウクライナ

今週は外部材料について、トレンドを変えるような特別大きなニュースはありませんでした。
相変わらず、ガザでのイスラエルでの軍事活動は継続しており(国際的な圧力は影響無し)、ウクライナではロシアがジリジリと占領地を広げ(G7の圧力は影響無し)、欧州ではフランスの総選挙での与党の劣勢が伝えられています。(マクロンの賭けは影響無し)

次の節目は、中東でのレバノン及びフーシ派との緊張、ウクライナでは特定の戦線でのロシア軍の新たな突破、そしてフランスの総選挙の結果となります。

<小型成長株相場とラッセル2000グロース VS SP500 >
2024年6月21日時点の、ラッセル2000グロース÷SP500は1325.35/5464.62=24.25%、
26週移動平均との乖離は-1.38%でした。

2020年12月中旬に長期的な持ち合いレンジを上に離れ43%まで急上昇しました。しかし、その後継続的に下落し、レンジの下を抜けました。その後も一貫して下落していましたが、「FRBの利上げ局面終了」により、2022年5月からやや持ち直しました。

しかし、昨年後半から、大型株は一部のIT銘柄に引っ張られる形で非常に堅調であるのに対して、小型成長株の上昇率は「利下げが明確にならない」ため上昇速度が「相対的に少ない」状況です。(実際には、小型成長株の決算も悪くないのですが、市場は正当に評価していません)

結果的に、現在の状況は歴史的な割安状態を更新し続けています。
主力インデックスに比べて、「歴史的な割安状態」にあると考えており、小型成長株の本格的・長期的なリカバリー相場を期待しています。
(外部材料の悪化が続いています。心配しています。)

→ 2020年9月以降の小型成長株とS500の相対比較の推移
→ 小型成長株関連投資信託のパフォーマンス(2023年10月末時点)

(過去の市場コメントは、「アメリカ成長株(米国成長株)市場」)

 

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