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アメリカ成長株市場の動き-2023-12-15

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アメリカ成長株

2023年12月15日の米国小型成長株インデックス(Russell 2000 Growth)は、1254.65で終わりました。一週間前に比べ+66.97(+5.64%)と大幅続伸しました。主要インデックスのNYダウ(前週末比+2.92%)やSP500(前週末比+2.49)より上昇率も高く、先週に引き続き、小型成長株の出遅れが解消されています。

FRBのコメントに「ハト派的」なものが多く、利上げは打ち止め→今度は利下げ局面、という期待が一段と強くなり、主力インデックスは高値更新(SP500は年初来、NYダウは史上最高値)を継続するステージに入っています。

<米国小型成長株の出遅れ、割安さ>
小型成長株は、この2年間ほど「常に割り負け」しており、(対主力インデックスでは)、異常な割安となっています。
今週もこの「出遅れ」「割安」の解消が進みました。しかし、ラッセル2000グロースの高値は

この1年の高値 :1294.48 (やっとこの水準に近づく)
歴史的高値 : 1709.62 (2021/2/9の終値。現在の水準はまだ27%も安い水準にある)

であり、SP500やNYダウに比べて、まだまだ「極端な安値」にあります。
「金利上昇局面が本当に終わった」のであれば、小型成長株に大きな修正相場が来ると期待しています。

<外部材料>
米国の株式市場・小型成長株ともに、引き続き外部材料の影響力が減少しています。

しかし、ガザもウクライナもまったく好転していません。
ガザにおけるイスラエル軍の攻撃に対する国際的な批判は一段と強くなっていますが、イスラエルは止まらず、(米国もコントロールしたくてもコントールできず)、ウクライナは米国も欧州も支援予算について不透明感が一段と強くなっています。
中国の不動産問題も、全く出口が見えてきません。

米国小型成長株の「リカバリー」がやっと始まった(ように見える)ので、米国国内の材料(景気、インフレ、金融政策)のみに注目した相場が続いて欲しいと思っています。
しかし、一方で外部材料の無視がかなり進んでいます。どこかで「さすがにここまでくると無視できない」という事態にならないか、心配しています。

<小型成長株相場とラッセル2000グロース VS SP500 >
2023年12月15日時点の、ラッセル2000グロース÷SP500は1254.65/4719.19=26.59%
26週移動平均との乖離は+0.08%でした。

2020年12月中旬に長期的な持ち合いレンジを上に離れ43%まで急上昇しました。しかし、その後継続的に下落し、レンジの下を抜けました。
2022年7月から27%~28%程度で「底値での横這い」という感じでしたが、2023年9月にはいり、さらにこのレンジを下に突き抜け、ついに2023年11月上旬には25%割れまで下落しました。

最近数週間、「金利引き締め局面終了期待」によって、小型成長株のリカバリーが進んできました。これにより、やっと26%台まで回復してきました。

しかし、現在の水準は長期的には「まだまだ以上に安い」水準にあります。小型成長株の本格的・長期的なリカバリー相場を期待しています。(外部材料が落ち着いてくれることを、願いながら)

→ 2020年4月以降の小型成長株とS500の相対比較の推移
→ 小型成長株関連投資信託のパフォーマンス(2023年10月末時点)

(過去の市場コメントは、「アメリカ成長株(米国成長株)市場」)

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