アメリカ成長企業

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アメリカ成長株市場の動き-2023-12-08

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アメリカ成長株

2023年12月8日の米国小型成長株インデックス(Russell 2000 Growth)は、1187.68で終わりました。一週間前に比べ+10.24(+0.87%)と小幅続伸しました。主要インデックスのNYダウ(前週末比+0.01%)やSP500(前週末比+0.21)より上昇率も高く、小型成長株の出遅れが少しずつ解消されているようです。

米国株式市場は、「過熱は止まった。しかし底割れもしない。利下げ期待を背景に少しづつ堅調に向かう」というストーリーで上昇を続けてきました。今週も基本的にその流れが続きましたが、先週までの堅調もあり、少しスピードダウンした、という感じです。

但し、エネルギー価格の下落によるエネルギー関連株の下落、一方金利低下(期待)による成長株の堅調があり、セクターごとに強弱が分かれています。

<米国小型成長株の出遅れ、割安さ>
小型成長株は、この2年間ほど「常に割り負け」しており、(対主力インデックスでは)、異常な割安となっています。

今週もこの「出遅れ」「割安」の解消が進みました。しかし、まだまだ水準的には大きな割安を示しているため、「金利上昇局面が本当に終わった」のであれば、小型成長株に大きな修正相場が来ると期待しています。

<外部材料>
米国の株式市場・小型成長株ともに、引き続き外部材料の影響力が減少しています。
しかし、外部材料の悪化は全く改善していません。そして、今週(12月11日の週)は、非常に大きな分岐的になる可能性があります。
米国の議会が12月14日で今年の会期が終了するからです。特にウクライナへの支援予算については、本当にこのままほったらかしにされるのか?注目しています。
(この一か月でロシア軍は、かなりの前進をしていることが報告されています。このような局面で、米国が支援を放棄するのは、さすがに無責任と思いますが。)

ガザ、ウクライナ、さらにベネズエラやミャンマーと、地政学的な問題はまったく好転していません。また、中国の不動産の問題も「単なる問題の(解決の?)先送り」が続いています。

米国小型成長株の「リカバリー」がやっと始まった(ように見える)ので、米国国内の材料(景気、インフレ、金融政策)のみに注目した相場が続いて欲しいと思っています。
しかし、一方で外部材料の無視がかなり進んでいます。どこかで「さすがにここまでくると無視できない」という事態にならないか、心配しています。

<小型成長株相場とラッセル2000グロース VS SP500 >
2023年12月8日時点の、ラッセル2000グロース÷SP500は1187.68/4604.37=25.79%
26週移動平均との乖離は-0.75%でした。

2020年12月中旬に長期的な持ち合いレンジを上に離れ43%まで急上昇しました。しかし、その後継続的に下落し、レンジの下を抜けました。

2022年7月から27%~28%程度で「底値での横這い」という感じでしたが、2023年9月にはいり、さらにこのレンジを下に突き抜けています。不透明な外部材料が目白押しとなり、小型成長株は、さらに厳しい状況となってきています。

上記の分析は単純にインデックスの水準だけを比較したものですが、ファンダメンタルデータ(利益水準およびPER)で比較しても、現在の小型成長株はかなり割安です。

長らく続いた「金利引き締め」が終わるかどうかの局面となってきたため、小型成長株のリバウンドが期待されます。

→ 2020年4月以降の小型成長株とS500の相対比較の推移
→ 小型成長株関連投資信託のパフォーマンス(2023年10月末時点)

(過去の市場コメントは、「アメリカ成長株(米国成長株)市場」)

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