2023年3月10日の米国小型成長株インデックス(Russell 2000 Growth)は、1114.74で終わりました。一週間前に比べ94.62の大幅反落(-7.82%)でした。主要インデックスのNYダウ(前週末比-4.44%)やSP500(前週末比-4.55%)も大幅に超えた、非常に厳しい相場でした。
先週までは、「インフレも景気も予想より強い」という材料を、どのように織り込むかで上下に振れていました。しかし、ここにきてやSVB(シリコンバレーバンク)やシルバーゲート等、中身が異なるものの金利上昇によって経営破たん(あるいは破綻に近い)する金融機関が出てきたことから、「金利上昇の金融システム全体への影響を見極めたいという」新しい材料を意識するようになりました。
このような市場環境の変化により、FRBもインフレ退治一本やり、で良いのか?
という市場からのプレッシャーを意識するようになると思います。
市場のシステムリスクの拡大を懸念して、FRBが及び腰になるのか?
それとも、これまで通りインフレ退治を続けるのか?
しばらくは不安定な市場が懸念されます。
<小型成長株相場とラッセル2000グロース VS SP500 >
2023年3月10日時点の、ラッセル2000グロース÷SP500は1114.74/3861.59=28.87%
26週移動平均との乖離は-0.16%でした。
ラッセル2000グロース÷SP500は、2013年から長期的に32%~38%のレンジで推移してきました。2020年12月中旬にこのレンジを一次上に離れ43%まで急上昇しました。しかし、その後継続的に下落し、レンジの下を抜けました。2022年7月から反発トレンドになっていますが、現在でも歴史的な安値水準にあります。
→ 2020年1月以降の小型成長株とS500の相対比較の推移
→ 小型成長株関連投資信託のパフォーマンス(2023年1月末時点)
(過去の市場コメントは、「アメリカ成長株(米国成長株)市場」)
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