アメリカ成長企業

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アメリカ成長株市場の動き-2022-04-08

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アメリカ成長株

2022年4月8日の米国小型成長株インデックス(Russell 2000 Growth)は、1248.28で終わりました。一週間前に比べ67.42ポイントの大幅反落(-5.12%)でした。主要インデックスのNYダウ(前週末比-0.28%)やSP500(前週末比-1.26%)に比べると非常に大きな下落で、この1ケ月の小型成長株のわずかな買戻しを、全て吐き出した感じです。

FEDの金融政策が、予想よりタカ派的であるとの見方が広がり、長期金利が急上昇しました。このため、金利高の悪影響を受けやすいと考えられる小型成長株が大きく売られました。一方、主力株は金利高・物価高の恩恵を受ける銘柄のウェイトが相対的に高く、比較的軽度な下落に終わっています。

ただし、歴史的に小型成長株が割安であるため、この数か月の動きを見ると、小型成長株が大きく「割負け」した後は、その修正が入っています。またしばらくは、こういった「修正」が入ると期待しています。

<ウクライナ情勢について>
今週は大きな動きがありました。ロシア軍がキエフ周辺から撤退した後、市民虐殺が見つかったことから、国際世論が一気に硬化しました。ロシアは国連人権理事会の理事国の資格を失い、西側諸国の制裁はさらに強化されました。

しかし、一方で気になる事もいくつかでてきました。
・ルーブルが堅調
・原油価格も底堅い
・国連の投票(人権理事国としての資格停止)で、ロシア側24カ国、棄権58カ国
・フランス大統領選挙でのマクロン氏への支持の伸びやなみ

ルーブルが堅調なのは、ロシアが人為的に誘導しており、取引量も少なく、実態は暴落している。原油価格も一時より下落してきた。投票は賛成と反対の比率では、賛成が圧倒的で、ロシアの孤立は強まった・・といったロシアにとってネガティブな解釈は可能です。

しかし、ロシアにとってポジティブな解釈も可能です。ロシアのエネルギー輸出は目立って減っていません。原油は日米等の備蓄放出+上海ロックダウンにも拘わらず堅調です。国連の投票に至っては、反対には中国やベトナム、棄権にはインド、南アフリカ、インドネシア、ブラジル、エジプト、ナイジェリア、サウジアラビア、UAE等々、地域の大国や重要な石油生産国が並びます。

また、ロシアへの制裁についても、その副作用へ焦点が当たり始める可能性があります。

制裁の第一段階は、「ロシアに厳しく、西側の影響は軽微」な内容でした。しかし、それでも石油、天然ガス、肥料、穀物・・・等の価格の上昇によって、制裁した国の市民生活は確実に悪影響が出てきています。

これについての「リトマス試験紙」がフランスの大統領選挙です。
ウクライナ侵攻直後はマクロン氏への支持が伸びたそうです。しかし、ここにきて物価高への不満からマクロン氏支持率の伸び悩み観測が出てきました。最終的にはマクロン氏が勝つと思いますが、フランスのような先進国でさえ、物価高は大きな政治的プレッシャーを生むことが明確となってきました。

今後、ロシアへの制裁は「ロシアには死活問題、しかし、制裁している側もロシア同様、あるいはロシアよりも厳しい悪影響がある」というステージへと移ってきます。ウクライナで起こっていることは、人道上全く許せない事ですが、一方で「日常生活への悪影響をどこまで我慢できるか」も問われるステージになります。

政府が「正義のためには我慢が必要」と正論を訴えても、国民が我慢できなければ、なし崩しとなります。特に、西側諸国の制裁の悪影響を受ける途上国が問題です。途上国は抵抗力が少ないため、早晩腰砕けになるのでは?と心配しています。「国民が飢え死にします」「毎日停電で生産活動ができません」・・といった苦情が途上国から出た時に、先進国は制裁についてのセカンダリーボイコットを実施できるのでしょうか?

ロシアと西側先進国との我慢比べだけではなく、西側先進国と途上国との関係も注目すべき段階に入ってきました。

<小型成長株相場とラッセル2000グロース VS SP500 >
2022年4月8日時点の、ラッセル2000グロース÷SP500は1248.28/4488.78=27.81%
26週移動平均との乖離は-2.97%でした。

ラッセル2000グロース÷SP500は、2013年から長期的に32%~38%のレンジで推移してきました。2020年12月中旬にこのレンジを一次上に離れ43%まで急上昇しました。しかし、その後継続的に下落し、レンジの下を抜けました。

現在の水準は、2020年のコロナの最悪期をも超える、歴史的な割安水準になっています。相対的には歴史的な買い場となっており、非常に魅力的な投資機会を提供していると思っています。

→ 2019年10月以降の小型成長株とS500の相対比較の推移
→ 小型成長株関連投資信託のパフォーマンス(2022年2月末時点)

(過去の市場コメントは、「アメリカ成長株(米国成長株)市場」)

 

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