アメリカ成長株:アゼク(AZEK)の概要
アゼク(ジ・エイジック)
The AZEK Co Inc
ティッカーコード:AZEK
上場市場:NYSE
業績についてのリンク
https://stocks.finance.yahoo.co.jp/us/annual/AZEK
地球環境問題に関連する事業をしている会社は、典型的な成長企業です。今回紹介する、アゼク社(英語のウェブサイトに行くと、ジ・エイジックと呼んでいます)は、「廃材を再利用したプラスチック角材・建材」を生産・販売している会社です。
プラスチック角材とは、代表的なプラスチックであるポリ塩化ビニール(Polyvinyl Chloride、以下塩ビ)を主要な材料とする、「外見が本物の木材」のような角材です。本物の木に比べると以下の特徴があります。
メリット
・水にぬれても腐らない
・シロアリに食べられない
・長年使っても変色しにくい
デメリットは
・高熱になると、曲がったり膨張したりする
上記のような性質があるため、主に外装、デッキ等に使われています。
アゼク社は、1983年に創業された会社で、もともとはCPGインターナショナルという名前でした。1999年にAZEK Trimというプラスチック角材を生産開始しました。一方TimberTeck社は1997年に創業された同じくプラスチック角材メーカーです。2012年にCPGがTimberTeckを買収し、2018年に会社名を「アゼク(ジ・エイジック)」にブランドを一新、2020年6月に上場し、現在に至っています。
当初は普通に石油から作られる材料を使っていたようですが、その後廃プラスチックをメインで使用するようになりました。
現在、同社のプラスチック角材にはCapped Composite、Capped Polymerの2種類があります。特徴とブランド名は以下の通りです
Capped Composite
廃材(木材)や廃棄プラスチックを加工したものを芯にして、塩ビを混ぜる・コーティングすることで整形したものです。材料の約80%がリサイクル廃材です。ブランド名はTimberTech。
Capped Polymer
塩ビ100%のプラスチック角材です。Capped Compositeより硬く、耐久性もありますが、熱に弱い(変形しやすい)という性質をもち、値段も高くなっています。材料の約50%がリサイクル廃材です。ブランド名はAzek。
2019年には全体で年間3億ポンド(約138トン)のリサイクル材料を使用しています。
まだ上場した直後で、売上も年間1000億円程度、利益も出ていない会社です。また、売上成長率も、2020年6月末(3四半期ベース)で、対前年比10%増と「強烈」とは言えない数字です。
しかし、「廃材のリサイクル」「高い耐久性」といった「成長ストーリー」が注目を集めている会社です。引き続きモニタリングしていきたい会社と思います。
会社ウェブサイト
https://azekco.com/
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