アメリカ成長株:ゾーメトリー(Xometry)の概要
ゾーメトリー
Xometry Inc
ティーカーコード：XMTR
上場市場：NASDAQ National Market System
業績についてのリンク
https://stocks.finance.yahoo.co.jp/us/annual/XMTR
メリーランド州ダーウッドに本社を置く、製造業向けオンデマンドマーケットプレイスを運営する企業です。2013年5月に設立され、2021年6月にNASDAQに上場しました。2020年度の売上は1億4140万ドル、従業員は386人です。
オンデマンドとは要求に応じてサービスの提供を行うことを指し、マーケットプレイスとは売り手と買い手が自由に参加できる電子市場のことです。
このような電子市場として、Amazonのように企業がモノやサービスを消費者に提供するBtoCや、メルカリなどのフリマアプリのように消費者同士が取引を行うCtoCのビジネスモデルが身近にあります。
一方ゾーメトリーでは、機械部品などの工場と製造メーカーが取引を行うBtoBのモデルとなります。さらにサービスの提供方式はオンデマンド型であり、ゾーメトリーのマーケットプレイス上で注文を受けて部品の生産を行う形態を採用しています。
買い手は製造業の新興企業からFortune100企業のバイヤーに至るまで多岐にわたり、取引を行うバイヤーの数は43,000人以上です。Fortune500の企業のうち、30%ほどが同社のサービスを利用しています。
また、売り手としても大規模な機械工場や職人が運営する中小企業など、様々な規模における5000以上もの企業が登録しています。規模を問わず、かつグローバルでサービスを提供できるため、中小企業が大手企業とも取引を行える重要な場所となっています。
ゾーメトリーのマーケットプレイスが特徴的なのは価格を人工知能（AI）によって設定していることです。これまでオンデマンド製造業界はオーダーメイドの部品の見積依頼から発注まで多くの工数がかかり、少量の注文や迅速な部品調達が行いにくいなどの課題がありました。
しかし同社が独自開発したAIにより、過去の膨大なデータから適正な価格を即座に導き出せるようになり注文量や種類を問わず迅速に部品の調達を実現できるようになりました。
また、代金の支払いではゾーメトリーカードという独自のカードが利用されます。バイヤーは商品の発注時に前金として代金の3割をゾーメトリーカードを通して支払うことで、発注を受けたメーカーはその資金を利用して材料の買い付けや工員への支払いを行うことができます。この仕組みにより、資金繰りの厳しい零細企業においても運営をしやすいようになっています。
このようにゾーメトリーでは従来から存在したオンデマンド製造の課題をテクノロジーによって解決を図っています。価格の透明性があり様々な規模の企業がスピーディーに取引できるゾーメートリーのマーケットプレイスは、今後も業界の発展に大きく貢献していくでしょう。
会社ウェブサイト
https://www.xometry.com/
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