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アメリカ成長株: トリトン・インターナショナル(Triton International):世界最大の輸送用コンテナのリース会社

鉱工業

アメリカ成長株:トリトン・インターナショナル(Triton International)の概要

トリトン・インターナショナル
Triton International Ltd
ティーカーコード:TRTN
上場市場:NYSE

業績についてのリンク
https://stocks.finance.yahoo.co.jp/us/annual/TRTN

今回紹介するトリトン・インターナショナル社は、「輸送用コンテナ(Intermodal Container)のリース」というかなり昔からあるビジネスで、経営の効率化を進めることで市場リーダーとなっている会社です。

ちなみにインターモーダルとは、様々な運送モーダル(様々な形式=船、鉄道、トラック等)に共通で利用できるコンテナの事を言います。海上は船で運び、そのままトラックや鉄道に乗せて陸上を運んでいく運送に使われます。

トリトン社は1980年に設立され2005年から輸送用コンテナのリース業に進出しました。2015年にTAL International社(1963年設立)を買収し、世界最大のコンテナリース会社となりました。

輸送用コンテナは海運会社や運送会社が使うのですが、運用会社がすべて自前のコンテナだけで事業を行うのは効率的ではありません。コンテナ購入費用や多額になること(=バランスシートが重くなる)、空のコンテナを抱えることによる非効率、コンテナの劣化の問題などがあるからです。このため最低ラインだけを自前で準備し、残りはリース会社から借りてくるわけです。

運送会社の視点では、「いつでも借りれる」「どこでも借りれる」「安く借りれる」といった条件で借主を選びます。コンテナを「世界の多くの場所で多量に持っている会社」がどうしても選ばれやすくなります。一方貸すサイドからは、大量保有し、本社経費を相対的に低下させることで競争力があがります。「規模の経済」が働きやすい業態となります。

ご存じように、コンテナは「鉄の箱」ですが、物流を効率化するために規格が世界的に統一され、TEU(twenty-foot equivalents =20フィートの長さのコンテナ換算)という単位で輸送量を図ります。

同社の保有コンテナの量は2022年3月現在で710万TEUとなっています。顧客である海運会社の規模は、コンテナ海上輸送で世界最大のマースク社(デンマーク)とMSC社(スイス)がともに420万TEU、日本最大の会社であるオーシャン・ネットワーク・エクスプレス社が160万TEUとなっています。トリトン社の規模の大きさがわかります。
これだけ大量に持っていればリースのみならず、新品購入と中古品売却というコンテナのトレーディングも行っています。

トリトン社は世界16カ国に20のオフィスを持ち、世界46カ所の400を超えるコンテナ輸送施設(コンテナデポ)を通じて、コンテナリースを提供しており、非常に高い顧客利便性を持っています。

同社の経営は長期的に順調ですが、2021年はコロナ後の物流急回復で特に好調となりました。しかし、ロシアのウクライナ侵攻により、今後の世界貿易はどのような形となるのかまだ読みにくい状況です。

ただし、コンテナ輸送は今後とも継続されることは間違いなく、さらにコンテナを利用する以上、効率的なリースは絶対必要な事業となります。不可欠な事業における市場リーダーである、トリトン・インターナショナルは今後とも景気循環銘柄の中では高い成長が予想できる会社と考えています。

会社ウェブサイト
www.trtn.com

 

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