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アメリカ成長株:スターサージカル(Staar Surgical):眼内レンズを製造・販売

ヘルスケア・バイオ

アメリカ成長株:スターサージカル(Staar Surgical)の概要

スターサージカル
Staar Surgical Co.
ティッカーコード:STAA
上場市場:NASDAQ National Market System

業績についてのリンク
https://stocks.finance.yahoo.co.jp/us/annual/STAA

スターサージカル社は近視、乱視、白内障の治療のための眼内レンズを製造・販売しています。
眼内レンズは“ICL(Implantable Contact Lens)”とも呼ばれていて、元々白内障の手術のために開発されましたが、後に近視や乱視にも応用されるようになりました。

目の中に入る光はレンズの役割を果たす水晶体とその外側を覆う角膜で屈折し網膜で像を結びます。
白内障は老化によって水晶体に濁りが生じることで目がかすんだりぼやけたりする病気で、50代から始まり80代には100%の人がかかると言われています。

白内障の治療は、水晶体嚢という水晶体が入っている袋に小さな穴を開けて濁った水晶体を破壊して吸い出しますが、水晶体が失われるためそのままでは光が屈折しなくなり極度の遠視になってしまいます。眼内レンズは除去した水晶体の代わりになるもので、手術後も視力を維持することができます。

一方、近視治療のための眼内レンズは、目の表面にのせるだけのコンタクトレンズを虹彩(明るさの調節をする絞り)と水晶体の間に入れるもので、一度手術を受ければ付け外しや洗浄などのメンテナンスが不要です。

同社のレンズは小さく折り畳める構造で、レンズを入れるために目に開ける穴は最小限の大きさで済みます。これに対し、眼内レンズと比較されることが多いレーシック手術は角膜の表面を削ることでずれている焦点距離を補正します。

眼内レンズにはレーシック手術と比べて
・強度の近視にも適用可能
・角膜を削らないため元に状態に戻せる
・視力の戻りがない
・見え方の質が良い
というメリットがあります。

ただし、一度体内に入れた眼内レンズは簡単には交換できないので高い耐久性が要求されます。
眼内レンズには、長期に渡って使用していると視野に細かく光る斑点が広がる“グリスニング”や光が反射・散乱して白濁したように見える“ホワイトニング”という現象が生じることがあります。

多くの眼内レンズは、分子の鎖が網目のようにつながった構造のアクリル樹脂製ですが、同社のものは独自の技術によって一般的なアクリルよりも網目が細かく作ってあるため劣化に強くグリスニングやホワイトニングがほとんど起こりません。

一時期、近視治療の切り札ともてはやされたレーシック手術ですが、クリニックによって施術者の技量や衛生管理の差が激しく、手術の失敗例や術後感染症の事例が報告されるようになり今は下火になっています。

同社ではレーシック手術のような事態を避けるため独自の認定制度を設けていて、認定コースを受講し一定の基準を満たしているクリニックだけに同社製品を提供しています。

眼内レンズには、費用が高いことや手術前にレンズのオーダーメイドが必要で時間がかかることなどの問題もありますが、手術前の状態に戻せるという点は患者にとっては大きな魅力です。

リスクが高い割に明確な基準や認定制度もなくスタートしてしまったレーシック手術は一時的なブームに終わりそうですが、眼内レンズはその二の舞いにならないように導入には慎重になっているため、視力矯正手術のスタンダードとして着実に浸透し定着していくことになると思われます。

会社ウェブサイト
www.staar.com

 

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