アメリカ成長株:センチネルワン(SentinelOne)の概要
センチネルワン
SentinelOne Inc
ティッカーコード:S
上場市場:NYSE(ニューヨーク証券取引所)
業績についてのリンク
https://finance.yahoo.co.jp/quote/S/performance
近年、データ・個人情報流出、不正アクセス、データの盗難と恐喝などのサイバー攻撃関連のニュースが後を絶ちません。
先日もコミュニケーションアプリのLINEで大規模な情報流出が報じられましたが、この事件では数百万人規模のユーザーが影響を受ける可能性があると言われています。
サイバーセキュリティは膨大なデータを扱う企業、行政、団体にとっては年々深刻な問題となりつつあり、迅速かつ効果的な対策が求められています。
今回紹介するセンチネルワン社は、新たな脅威に対抗するためのサイバーセキュリティサービスを企業、組織、政府機関などの顧客に提供しています。
顧客満足度、業界内の評価でトップクラスにあり、顧客数や売上を急速に増やしながら成長しているリーディングカンパニーです。
同社の特徴は、サイバーセキュリティに人工知能(AI)を利用している点にあります。
AIによるセキュリティ対策は、従来の方法に比べて以下のような強みを持っています。
高度な脅威検知能力:
大量のデータをリアルタイムで分析して異常を検知する能力が高いため、新たな脅威や未知の攻撃に対応できる。
自動化と迅速な対応:
自動化されたプロセスは攻撃を素早く検知し、適切な対策を即座に実行できるため、対応時間が短縮され、被害を最小限に抑えられる。
学習能力と進化:
学習能力を持ち、新たな脅威や攻撃手法に対応するように常に進化しており、セキュリティ対策を常に最新の状態に保つことができる。
大規模なデータ処理:
大規模なデータを効率的に処理し、パターンや関連性を見つける能力があり、複雑な攻撃も検知できる。
同社はAIを使った3つのセキュリティ対策によって顧客の情報を守ります。
1.情報端末の保護:
コンピューターやスマートフォンなど、ネットワークに接続されている情報端末をウイルスやハッキングから守る。
2.クラウドの保護:
インターネットを通じてデータを保存・利用するクラウドサービスを安全に利用できるようにする。
3.アイデンティティの強化:
ユーザーが誰であるかを確認する情報を守り、不正なユーザーがシステムに侵入するのを防ぐ。
これらは全てAIを活用して自動的に行われ、顧客が安全にデジタル空間で活動できるように、24時間365日、自動的にセキュリティが確保されます。
デジタル空間での攻防戦は常に攻撃側が有利と言われています。
防御側は全ての攻撃を防がなければならないのに対し、攻撃側は一つの弱点を見つけ出すだけで成功となるからです。
従来の対策法では、新しい脅威に対抗するのが難しく限界がありましたが、そこにAIを使った防御システムが登場して状況が変わりました。
AIは人に代わって膨大なデータを24時間休むことなく監視を続け、新しい攻撃にも対処できる強力なセキュリティツールを実現します。
同社のAIエンジンは情報端末上での通常の動作パターンを学習し、異常な挙動を検知します。
検知された異常な挙動に対して、悪意あるプロセスの停止、ファイルの隔離、システムのリカバリーなどの対策が自動的かつ適切に実行されます。
常に学習を続けて過去のデータや攻撃のパターンを分析し、新しい攻撃の予測や対策を継続的に改善します。
リアルタイムでの監視と攻撃や脅威の素早い検知・対応により、被害が拡大する前に攻撃を阻止できます。
以上のように、同社のAIを活用したセキュリティプラットフォームは異常検知、自動化された対応、学習と進化、リアルタイムの保護のシステムを組み合わせて、情報を効果的に保護できます。
防御システムへのAIの導入が進む一方、攻撃側にもAIを悪用してパスワードを破ったり、巧みなフィッシングメールを送りつけるなどの手口も出てきています。
日々進化する新たな脅威に対抗するには、守る側にも高度な技術が要求されるようになってきています。
今では、サイバー攻撃の高度化や熟練したセキュリティ人材の不足という課題を抱えるセキュリティ業界にとって、AIは欠かせない存在になりつつあります。
デジタル空間における攻防戦のイタチごっこ状態がこれからも続いていくのは確実です。
サイバーセキュリティ企業には新たな脅威の早期発見と対抗策の開発が求められており、同社にもこうした需要を追い風とした持続的な成長が期待されます。
会社ウェブサイト
https://www.sentinelone.com/
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