3.中長期の平均線からの乖離
上記の図は、ラッセル2000グロース÷SP500の比率の、13週移動平均線、26週移動平均線、および、それぞれの移動平均線からの乖離を示しています。
過去のデータでは、13週移動平均との乖離がー2%、26週移動平均との乖離が-3%になると、例外なく反発しています。そしてその後は短期的に、乖離ゼロの水準まで戻り、その後は同程度の上方乖離(+2%~3%)になっています。
2020年4月17日時点の数字は以下の通りです。
ラッセル2000グロース÷SP500 = 30.39%
13週移動平均 = 32.10%
26週移動平均 = 32.81%
例えば短期的に26週移動平均あたりまで戻るとすると、7%~8%上昇することになります。
これは、米国小型成長株はSP500より7%~8%程度アウトパフォームすることを意味します。
また中期的(今後数年)には、過去のレンジの真ん中あたりの35%~36%程度まで上昇するかもしれません。この場合、15%~18%程度アウトパフォームすることになります。
もちろん、過去に起こったことが、将来そのまま再現されることは保証できません。また、現時点では「バリュエーションの基準」がない状況なので、単純に「30%割れ=割安」とも言えません。しかし、現在の米国小型成長株市場は主力株に比べて、「異常な悪材料を織り込んでいる水準なのでは?」と言えるかもしれません。