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アメリカ成長株:ムーグ(Moog):モーションコントロール装置のトップメーカー

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アメリカ成長株:ムーグ(Moog)の概要

ムーグ
Moog Inc
ティッカーコード:MOG-A
上場市場:NYSE(ニューヨーク証券取引所)

業績についてのリンク
https://finance.yahoo.co.jp/quote/MOG-A/annual

ムーグ社は、高精度のモーションコントロール装置のトップメーカーで、航空機、宇宙、防衛、産業自動化、医療、エネルギー、海洋、飛行シミュレーター、発電、建設機械などの幅広い市場にサービスを提供しています。

モーションコントロールとは、物体の位置や動きを正確に検知するセンサーからの情報をコンピューターで処理し、それに応じて物体の動きをモーターによって必要な方向・角度に調整する一連の技術です。

同社の主な売上に占める割合はフライトコントロールが41%、産業システムが30%、宇宙・防衛が29%となっています。
同社の売上の柱であるフライトコントロールシステムは、ボーイングやエアバスなどの大手航空機メーカーに採用されています。

モーションコントロールは応用範囲がとても広い技術で、新たな用途開拓の余地が大きい市場と考えられています。
そのうちの一つが、最近深刻になっている様々な職種での人手不足を解消するための様々なオペレーションの自動化です。
最先端の飛行機、車両、機械、ロボットなどの自動システムに同社のモーションコントロールが組み込まれていますが、以下はその例です。

・自動車、トラック、タクシーなどの車両
自動運転に必要なハンドル操作の微調整、滑らかなステアリング制御や自動ブレーキ、自動シフトチェンジなどに同社の製品が使われています。

・軍用、商用の航空機
航空機のための電子制御装置によって飛行制御の自動化と精密化を実現し、パイロットの負荷を軽減します。

・産業機械、産業ロボット
産業用の機械やロボットのためのサーボモーター、ドライブ、バルブとセンサー、データ処理装置、モーター制御により高速で正確な作業を実現します。
24時間無休の稼働を可能にして生産性と精度の向上に寄与します。

・工場、倉庫
倉庫の棚から目的の商品をピックアップするピッキングロボット、倉庫内を自動走行して荷物を定位置まで運ぶ自動運搬車、商品の出し入れをセンサーで管理する在庫管理システムにより生産性、品質、コストの面で大きな改善をもたらします。

・医療分野
手ブレを抑えて正確な動作を助ける手術支援ロボット、正確な位置で手術器具を動かす手術器具スタンド、リハビリ支援ロボット、画像認識とロボットハンドによって大量のサンプルを素早く処理する臨床検査装置、胃ろうよりも時間と手間のかかる経腸栄養や点滴療法を自動化するポンプなどにより、医療スタッフの負担軽減、患者サービスの向上、医療の発展に貢献します。

・工事、建設現場
ディーゼルエンジンと油圧で動く工事・建設用車両を電化してモーター駆動に置き換えます。
クレーンやショベルカーの自動オペレーション、自動運搬車、建設ロボットなどにより工事・建設における自動化を実現します。

・海上、船舶
定めた進路を自動的に保持する船舶の自動舵取りシステム、海洋調査に使われる無人潜水機や遠隔操作型車両の制御、海洋油田の位置を自動で保持するシステムのような、海上施設や船舶における自律化、自動化、遠隔化に役立つ技術を提供します。

近年は人材や生産のグローバル化が進んでいましたが、コロナのパンデミックにより、外国人労働者への依存やサプライチェーンの海外への移転によるリスクが露呈しました。
こうした人材不足の深刻化や生産拠点の国内回帰は、自動化の促進を加速させています。

最近の急速なAIの発達にともなって、医療、介護、建設、農業、物流、家事などの分野において、これまでは不可能とされていた部分にまで自動化が進んでいくと予想されています。
自動機械や自律ロボットには高精度の動作制御が必要であるため、同社のモーションコントロール技術は必須です。

例えば、同社のモーションコントロール技術が使われているドローンは、農業における収穫・農薬散布・管理、インフラにおける建設と点検整備、工場・倉庫における自動運搬・作業、物流における宅配などを完全自動化できる可能性を秘めています。
こうした自動化の流れは、同社には強い追い風になることは明らかで、今後はさらに技術力を高めて自動化社会を支えていくことになるでしょう。

会社ウェブサイト
www.moog.com

 

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