アメリカ成長株:フォームファクタ(FormFactor)の概要
フォームファクタ
FormFactor Inc
ティーカーコード：FORM
上場市場：NASDAQ National Market System
業績についてのリンク
https://stocks.finance.yahoo.co.jp/us/annual/FORM
カリフォルニア州リバモアに本社を置く、半導体のテストおよび測定のプロバイダーです。1993年に設立され、2003年にNASDAQに上場しました。2018年度の売上は5億2967万ドル、従業員は1676人です。
北米、ヨーロッパ、アジアを中心にグローバル展開を行っており、日本にも支社を構えています。
フォームファクターは特性評価（材料の構造や性質の調査・測定による確認）、モデリング（3次元画像データの描画）、信頼性試験（生産時と出荷時における品質の安定性の確認）、設計のバグ除去から品質保証テストおよび製造テストに至るまで、半導体のライフサイクル全体を通して重要なテストと性能の測定を行う企業です。
半導体企業はフォームファクターが提供するテスト・測定によって、デバイスのパフォーマンスの最適化および製造の効率化を行い収益性を向上させることができます。
同社は半導体のテストおよび測定に関連する機器の中でも、ウェハープローブカードに強みを持っています。ウェハーとは半導体の材料となる、半導体物質の結晶でできた円形の薄い板です。またプローブカードとはそのウェハーの検査工程において、ウェハー上に形成された半導体チップの電気的検査に用いられる器具です。
ウェハープローブカードを介して半導体チップに電気信号を送ることで、デバイスからの応答信号が正常に戻ってくるか検査することができます。半導体製造においてウェハーの検査工程の重要性は高く、プローブカードの信頼性は強く求められています。
ウェハープローブカードでは様々な種類の製品が提供されており、例えばDRAM用のものがあります。DRAMはゲーム機やPCなどに利用される高速にグラフィックの読み書きやキャッシュメモリの応答が行える半導体です。技術の進歩により年々小型化しつつあるDRAMですが、同社のプローブカードは様々なDRAMのサイズやアーキテクチャに容易に適応し、電力の最適な適用と小さな力での精密な接触により、DRAM試験の全体的なコスト削減を可能にします。
ウェハーの計測ツールも提供されています。同社のウェハー計測ツールは完全に自動化されている製品もあり、人の手を必要としません。計測方法も世界基準に則っており、また幅広いアプリケーションに包括的に対応することができます。半導体の需要が高まっている現代、製造工程における自動化は重要な要素の一つです。
そのほか製品の製造だけではなく、半導体企業とのパートナーシップにより、半導体の設計から生産まで、主要な全ての段階で半導体製造のサポートも行っています。特に自動車やモバイル市場では製品化までの時間短縮が求められており、フォームファクターの製品や長年蓄積された専門知識を活かしたサポートは大きな力となります。
2020年、フォームファクターは売上高・利益ともに過去最高を達成し、アメリカの半導体のコンサルティング会社であるVLSI Research社のベストサプライヤーを7年連続で受賞しました。近年は買収も積極的に行っており、勢いのある企業であることが伺えます。
会社ウェブサイト
https://www.formfactor.com/ja/
コメント