アメリカ成長株:エアロバイロンメント(AeroVironment)の概要
エアロバイロンメント
AeroVironment, Inc.
ティッカーコード:AVAV
上場市場:NASDAQ
業績についてのリンク
https://stocks.finance.yahoo.co.jp/us/annual/AVAV
今回紹介するエアロバイロンメント社は、「無人飛行機」を製造・販売する会社です。
もともとは、「人力飛行機」等を作っていましたが、その後無人飛行機の製造に移りました。無人飛行機といえば、日本では個人用のドローン等がメインですが、エアロ社の場合は「軍事用」がメインとなります。
同社のウェブサイトを見ると様々な「無人偵察機や無人攻撃機」が紹介されています。
https://www.avinc.com/
→ Our Solution
→ Unmanned Aircraft Solutions あるいは → Tactical Missile Systems
例えば、
T-20 : 翼が固定された「セスナ機」のような形の飛行機で、固定式カタパルトから飛び出させる。
幅5.7メートル、長さ2.9メートル、重さ102キロ。航続時間=24時間以上、通信可能距離185キロメートル、 付属物の重さの上限=22.7キログラム。
JUMP-20 : 普通の飛行機の上に、ドローンのプロペラが4つ乗ったような形。台の上から垂直式に離陸する。
幅5.7メートル、長さ2.9メートル、重さ97.5キロ。航続時間=14時間以上、通信可能距離185キロメートル、 付属物の重さの上限=13.6キログラム。
RAVEN : 兵士の背負うリュックサックに入る非常に小型の飛行機。兵士が組み立てて、自らの手で「空中に投げて」離陸させる。
幅1.4メートル、長さ0.9メートル、重さ1.9キロ。航続時間=60-90分、通信可能距離10キロメートル
QUANTIX : ジェット機型のドローンで、地面から直接垂直離陸できる。・・・等々
さらに、無人飛行機に爆弾を付けて、そのまま標的に当てるという武器も開発しています。
例えば SWITCHBLADE 600の場合、地面に建てた筒から飛行機が飛び出し、地上でこの飛行機が取っている映像を見ながら操縦し、標的に当てて破壊します。
軍事活動の無人化・AI化に関する米軍からの要求内容が高まるにつれ、開発する無人偵察機の改良も必要となります。このため同社は新たな技術や機器の導入のために積極的にM&Aを活用しています。例えば、今年だけでも以下のような3つの買収をしています。
・2021年2月19日:Arcturus UAV社
既に米軍から受注をもらっている無人飛行機の開発・生産会社。上記のJUMP-20はこの会社の製品
・2021年2月23日:Intelligent Systems Group社
AIおよび自動操縦関係会社
・2021年中:Telerob GmbH
ドイツのロボット製造会社で、買収については現在ドイツ政府の許可待ち
2020年第3四半期までで、売上高は対前年同期比+27%、粗利益は+22%となっており、コロナの影響は全く受けていません。今後はM&Aの成果もあり、さらに米軍関係からの受注増加が期待されます。
軍事関係の会社は日本ではなかなか投資対象がありません。戦争自体は避けたいことですが、一方で米国の軍事予算は膨大な金額であり、軍事産業は大きな専業分野であることも事実です。無人飛行機という非常に小さな器材ですが、軍の無人化やAI化という流れに沿って、今後とも成長が期待される企業です。
会社ウェブサイト
www.avinc.com
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