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アメリカ成長株:アレイ・テクノロジーズ(ARRAY TECHNOLOGIES):太陽光発電プロバイダー

エネルギー

アメリカ成長株:アレイ・テクノロジーズ(ARRAY TECHNOLOGIES)の概要

アレイ・テクノロジーズ
ARRAY TECHNOLOGIES INC
ティッカーコード:ARRY
上場市場:NASDAQ Global Market Consolidated

業績についてのリンク
https://finance.yahoo.com/quote/ARRY/financials?p=ARRY

太陽光発電は自然エネルギー、再生可能エネルギー、SDGsの象徴的な存在で、クリーンエネルギーとして期待され世界中で導入が進みました。
また太陽光発電は一度設置すれば自前で電気を確保できるという点でも優れていて、電力インフラが破壊されたり整っていない地域でも重宝されています。

しかし、どんな技術にも一長一短があるもので太陽光発電の場合には以下のようなデメリットがあります。
・日照量により発電量が変化する。
・定期的なメンテナンスが必要となる。
・広い設置スペースが必要となる。
・環境破壊を引き起こす。
・導入・初期コストが高い。
日照量が変化するのは気象現象でどうにもならないし、厳しい屋外の環境に晒されるためメンテナンスは欠かせません。

高層ビルのように縦に重ねる訳にもいかず、火力や原子力に比べて広大な面積の土地が必要で、敷地確保のために山林を伐採し土地を造成すると降水時の水の流れが変わり土砂の流出などの水害を引き起こします。
デメリットを少しでも減らすためには日光を最大限に電力へ変換し、環境負荷を抑えながら敷地を確保する必要があります。

今回紹介するアレイ・テクノロジーズ社は、こうした太陽光発電の短所を補うためのDuraTrack、OmniTrack、SmarTrackなどの太陽光パネルの設置・運用システムを提供します。

・DuraTrack:太陽高度に合わせて太陽光パネルの角度を自動で調節するソーラートラッカーシステム
地面と平行に接地した一本の棒に複数の太陽光パネルを並べて固定し、一斉に角度を変えるシンプルな構造のため製造コストが低く頻繁なメンテナンスも不要です。
太陽光パネルの角度を水平にして強風から守ったり、垂直に近い角度にして雹や雪の被害を防いだりできる点も売りになっています。

暴風の被害が多く発生する地域では発電効率を犠牲にしても横からの風に強くするために太陽光パネルを水平に固定する場合もありますが、可動式パネルは発電効率を落とさずに気象条件にも臨機応変に対応できるというのが大きな強みです。

・OmniTrack:起伏のある丘陵地にDuraTrackを設置するためのシステム
通常、太陽光パネルを傾斜地に設置する場合は山肌を削り切土と盛土で平坦化しますが、OmniTrackは太陽光パネルを固定する棒をフレキシブルな構造にすることで地形に沿って曲線を描くように設置できます。
地ならしが最小限で済むため作業の手間・コスト・時間が大幅に縮小される上に土砂災害のような環境破壊を抑えられます。

・SmarTrack:設置した太陽光パネルが最大限の発電と収益を上げるためのソフトウェア
地形、気象条件、太陽の位置などからAIの機械学習によって最適な角度を計算し太陽光パネルを制御します。

太陽光発電の効率を最大限にするためソーラートラッカー(太陽追尾システム)は他社からも提供されていますが、その多くは太陽に対する方向と太陽高度の両方を調節するもので、太陽光パネルを常に太陽に向けることができます。

しかしこの方式では、太陽光パネル一つに対して一つの追尾装置が必要である上に構造が複雑で導入・初期コストやメンテナンス費用が膨れ上がってしまいます。

これに比べて、数十枚の太陽光パネルが一本の棒に固定され、まとめて角度だけを調節するタイプの同社のシステムは構造が単純なので壊れにくくコストとメンテナンスの面で有利です。

向きが変えられない分の多少の発電ロスはありますが、風、雪、雹による被害を防ぐという大きなメリットを考えると、角度だけ調節するこの方式がコストとメリットのバランスからもちょうどよい落とし所と言えます。

いろいろな問題点も指摘されていますが、米国では最近の火力燃料費の高騰もあり、外的要因リスクのない太陽光発電や風力などの自然エネルギーの普及が加速していて、太陽光パネルと蓄電池の研究開発と共に同社のような発電の効率化、環境保護、災害対策の技術を極めていけば将来的には太陽光発電をベースロード電源として活用するのも夢ではないかもしれません。

会社ウェブサイト
https://arraytechinc.com

 

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