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アメリカ成長株: アペリス・ファーマシューティカルズ(Apellis Pharmaceuticals): 自己免疫疾患のための補体タンパク質阻害剤を開発

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アメリカ成長株: アペリス・ファーマシューティカルズ(Apellis Pharmaceuticals)の情報アップデート

アペリス・ファーマシューティカルズ
Apellis Pharmaceuticals Inc
ティッカーコード:APLS
上場市場:NASDAQ National Market System

業績についてのリンク
https://stocks.finance.yahoo.co.jp/us/annual/APLS

アペリス・ファーマシューティカルズ社については、以前一度紹介しました。こちらもご参照ください → アペリス・ファーマシューティカルズ社の概要

新型コロナウイルスの猛威は一向に衰える様子がありませんが、この厄介な感染症の研究が世界中で盛んに行われてきた結果様々なことが分かってきました。その中でも特に重要なのが、重症化の原因が全身で起こる血栓であることと、それを引き起こしているのが免疫の暴走であることの2点です。

そこで、免疫を抑えることができる治療薬が脚光を浴びるようになり、免疫抑制剤を開発する製薬会社がこぞって“コロナ市場”に参入してくるようになりました。

免疫抑制剤は関節リウマチ、重症筋無力症、クローン病、潰瘍性大腸炎などの自己免疫疾患のための治療薬として開発されてきたものですが、コロナの重症化の治療にも応用できるのではないかと考えたのです。

以前に紹介したアペリス・ファーマシューティカルズ社も、コロナ禍以前から網膜の地図状萎縮(GA)や発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)などのための免疫抑制剤を開発していましたが、これらの自己免疫疾患は免疫が血管細胞を攻撃することによって引き起こされます。

コロナの重症化でも暴走した免疫が血管細胞を攻撃していることが分かっていて、偶然ではありますが、これを抑えるための免疫抑制剤を開発していた同社がこのチャンスを逃すはずもなく、早速今年の5月には臨床試験を始めていて現在は三段階あるうちの第二段階にあります。

臨床試験に使われたのは“APL-9”という免疫抑制剤で、遺伝子治療用のベクターを使う際に起こる過剰な免疫反応を抑えるために開発されたものです。

免疫が過剰になっている患者の体内では“補体”という免疫反応で重要な役割を持つタンパク質が過剰に活性化していることが分かっていて、APL-9にはこれを阻害する効果があります。

2020年10月には臨床試験の結果を発表しましたが、ここでは
・コロナが重症化した患者の体内でも補体が過剰に活性化していること
・APL-9の投与によって炎症が抑えられ免疫が正常化したこと
が報告されました。

今後はAPL-9の安全性の評価に加えて
・入院期間、生存期間、人工呼吸器の使用時間の短縮
・補体活性化の抑制
・臓器不全、血液凝固の改善
への寄与についての調査を行っていくとのことです。

世界中で未だに感染が収まらず長引くコロナ禍ですが、最近いくつかのグループから有望なワクチンが続々と発表されつつあり、やっと希望の光が見えてきました。

しかし、ワクチンは健康な人が感染する前に打つ必要がある上に、未知の技術を使ったワクチンに対する不安感から敬遠されがちです。

一部には壮大な人体実験と揶揄する声もあり、日本国内で行われたアンケートでは「積極的にワクチン接種を受けたい」と答えた人が1割程度しかいないという結果も出ています。

このような状況では感染後や症状が出てからでも間に合う免疫抑制剤のような“治療薬”は重要な存在であり、むしろこちらの方が力を発揮できるのかもしれません。引き続き興味を持って追いかけたい会社です。

会社ウェブサイト
www.apellis.com

 

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