2020年5月8日の米国小型成長株インデックス(Russell 2000 Growth)は、958.35で終わりました。一週間前に比べて、66.31ポイントの大幅上昇(+7.43%)でした。主要インデックスのNYダウ(前週末比+2.56%)やSP500(前週末比+3.50%)に比べても明確にアウトパフォームしています。
米国の経済活動再開の動きが広がっていることと、米中における貿易交渉担当者の電話会議があったころから、景気の先行きに対する見方が少し楽観的になりました。このため、景気回復の恩恵を受けやすいと期待される小型成長株に買いが入りました。
<薬と経済活動再開について>
まだはっきりと勝敗は見えていません。先週のコメントにも書きましたが、下記のウェブサイトで示される、「Active Cases(現在治療中の患者数)」と「Daily New Deaths(日ごとの新規死者数)」を注目しています。
経済活動再開によって、感染の第二波が広がって、再びロックダウンになるのか?
それとも、経済活動再開にもかかわらず、薬の効果により、上記2つの指標が大幅に悪化しないままで推移し、再度のロックダウンは避けられるのか?
趨勢を決める戦いは、今後2~3週間で見えてくると思っています。
<米国の小型成長株の割安について>
5月8日時点の、ラッセル2000グロース÷SP500は、958.35/2929.80=32.71%
26週移動平均との乖離は、+0.06%でした。
予想通り、3月末の異常な割安水準が解消され、結果的に絶好の買い場であったことがわかります。しかし、現在の32%というのは、長期的にはレンジの下限にあります。4月の様な極端な勝ちになることは無いと思いますが、長期的には(少なくとも対S&Pでは)、まだまだ買える水準にあると思っています。
→ 小型成長株の割安度の長期的な趨勢
→ 小型成長株の反発を取る投資方法
(参考情報)
3月の底値(3月19日あるい3月24日)から、5月8日までのラッセル2000グロースをベンチマークとする投資信託のパフォーマンスを見ると、以下の通りです。
SBI米国小型成長株 +40.31%
ブラックロック米国小型成長株式オープンAコース(為替ヘッジなし)+36.37%
三井住友DS-米国小型ハイクオリティファンド(資産成長型)+23.24%
比較の参考
SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド +24.23%
国内の投資信託においても、ラッセル2000グロースをベンチマークとする米国小型成長株は、SP500 に比べて、大幅なアウトパフォーマンスとなっています。
(注:日本国内の投資信託は、対象となる米国のインデックスとは底値の日付が異なる可能性があります。これは、投資信託の評価は円建で、日々の為替水準が変化するため、「米国の株価の底値が、円建てでも底値とは限らない」ためです。
さらに上記の長期分析には、ラッセル2000グロース÷SP500 の「週次のデータ」を使っています。この点も日付が異なる理由です。)
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