アメリカ成長株:プール(Pool)の概要
プール
Pool Corp
ティッカーコード:POOL
上場市場:NASDAQ
業績についてのリンク
https://stocks.finance.yahoo.co.jp/us/annual/POOL
今回紹介するプールという会社は、文字通り、プールに関する会社です。
しかし、小売りはしていません。卸売り専門で、取引先はプールを作る業者、プールを管理する業者、プール関連商品を扱う小売店等々です。2000を超えるメーカーの20万にも上る商材を、12万もの取引先に提供している、世界最大の卸売業者です。
プールといっても、日本の家庭で使うビニールのプールではありません。
水泳競技用のプール、遊園地のプール、学校やスポーツジムのプール、ホテルのプール、マンションのプール、「プール付きの家」にある屋外の個人使用のプール、ショッピングモールにある水場・・・、そういったプール(+水場)を対象にした、関連商品を扱っています。
ではどのような商品があるのでしょうか?プール社が扱っているのは次のような様々な商品です。
1)プールのメンテナンス
・水質を維持するための消毒剤や化学物質
・プールで使う掃除用機材
2)プールの建設および改修
・ポンプやフィルター
・温水器や水質浄化装置
・プールの表面材やタイル
・照明器具
・プールのメインテナンスのためのIT(携帯電話やタブレットを使って、プールの水量、照明、温度などをコントールする)
3) プールの周辺商材
・リゾート用プールの脇にある、バーベキューハウス
・(遊園地やリゾート地には複数のプールを準備していますが)プールサイドにあるトロピカルなコッテージ風休憩所、の建設のために使う資材や商材
・上記のような場所で使う、キッチンやグリル
ではこの市場の規模と成長率はどの程度なのでしょうか?
プール社によれば、市場規模は約120億ドル(1兆3000億円程度)とのことです。(上記に書いたような周辺商材を含めた場合)
成長率については、以下のような見方をしています。
・基本となる成長率: 年間1%~2%成長
・インフレ率 : 年間1%~2%増加
・新規設置の回復+古い施設の改装:年間2%~3%成長
= 市場全体の成長率:年率4%~6%
これだけ見ると、余り高い成長ではありません。しかしプール社の場合毎年市場シェアを2%~3%拡大しているため、売上成長率は年率6%~8%程度となっています。
さらに、プール関連商材は「かなりニッチで特殊な商材」なので非常に粗利が高い商材となっています。卸売りという業態は通常「薄利多売のビジネス」なのですが、同社の粗利率は30%弱となっています。また自己株取得も積極的で、EPS成長率は20%程度となっています。
コロナウィルスによる外出自粛で、消費は落ち込んでいます。しかし、コロナ後には多くの人々が「楽しい屋外生活」を求めると思います。プール社への注目も高まるのでは?と期待しています。
会社ウェブサイト
https://www.poolcorp.com/
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