アメリカ成長企業

将来面白いことになりそうなアメリカの成長企業を紹介します。

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アメリカ成長株市場の動き-2026-1-30

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アメリカ成長株

2026年1年30日の米国小型成長株インデックス(Russell 2000 Growth)は、1717.18で終わりました。一週間前に比べて-54.75(-3.09%)と大幅続落しました。

主要インデックスのNYダウ(前週末比-0.42%)およびSP500(前週末比+0.34%)に比べても極端に弱く、久しぶりに米国小型株に強烈な逆風が吹きました。

以下の2つの事が、米国小型成長株にとってマイナスに作用しました。
・ケビン・ウォーシュ氏が、新しいFRB理事長候補に指名されました。
ウォーシュ氏の政策はまだ全く明らかではないものの、以前量的金融緩和に否定的であったことから、市場とトランプ氏が期待する金融緩和の実現が遠のくのでは?という反応でした。
・プライベート・クレジット関連企業の株価の下落。
ブラック・ストーン、アレス、KKR、アポロといった企業の株価が軒並み下落しました。従来からこのコメントでは、「この問題は、すぐに片付くとは思っていないので、引き続き高い関心を持って見ています」と書いてきました。
ついに、この問題が明確に米国小型成長株にとってマイナス材料になってきました。

<しかし、大型主力AI・IT銘柄に比べると、相対的に米国小型成長株は有利>
今週はマイクロソフトが急落しました。
大手IT、AI銘柄の割高感は顕著であり、一方で多くの投資家が既に投資ポジションを持っているため、何か理由があれば(ほんの些細な事でも)、これらの銘柄は売られやすくなっています。これまでの上昇スピードが急激であった分、下落率も強烈であり、時価総額数十兆円の銘柄が一日で10%近くも下落するという、信じられないような相場となっています。

一方で、米国小型成長株は、AIやITのウェイトが大型株に比べれば低く、また業種も幅広い分散しています。米国の基本的に高い経済成長率の恩恵を受け、米国第一主義のトランプ政策との相性も、「グローバルに展開する大型銘柄」に比べるとよくなっています。にもかかわらず、米国小型成長株は相対的には大幅な割安水準にあります。

主力株(といっても一部の超大型AI、IT銘柄でインデックスが動かされている)に比べて、相対的に有利な点があるとおもっています。

<プライベート・クレジット問題>
上記の通り、関連株がかなり下げました。
前回のこのコメントで書いた「マイナスのループ」が始まりかけています。
①プライベート・クレジットで悪いニュースがでる(例:ファースト・ブランズ・グループ)
②プライベート・クレジット関連ファンドから資金が流出
③プライベート・クレジットファンドから、資金を借りている企業が、ファイナンスのロール・オーバーができなくなる
④借り入れをしていた企業が、デフォルトとなる → ① に戻る

現在は、2週目の①と②に入っている感じです。
このプライベート・クレジットの問題は、「当然ながら」財務の弱い企業の問題です。大型企業に比べて相対的に財務状態の弱い「小型株」にとって「リスクプレミアム」が高まります。

米国小型成長株は上場株=上場企業、一方でプライベート・クレジットファンドから資金を借りている会社は非上場企業です。正確に言えば、「上場している中では小さめ」と「上場すらしていない」は異なります。しかし、プライベート・クレジットの問題が本当に爆発した場合、クレジットクランチが発生します。そうなると、相対的に弱い小型株に、リスクプレミアムが発生します。(PEレシオ等の収縮)非常に高い関心で、状況の推移を見ています。

ところで、まだプライベート・クレジット市場は完全に崩れていませんが、この流れを止めるには、「米国景気の堅調」+「金利の引き下げ」が必要です。この視点からも、新しいFRB議長の金融政策は米国小型成長株の行方に影響を与えます。

<外部材料>
従来から以下の3つの材料を懸念しています。
・中国経済
・欧州政治
・中東問題
まだ、米国小型成長株にとって「明確な売り材料」とはなっていません。
しかし、全体に、いやな状況となっています。

<中国経済の悪化が止まらない>
中国の政策がどうしようもないデッドロック状態に陥っています。
背景は、「中国企業は、世界で一番良いものを、世界で一番安く作る」と「国内の需要は、インフラと不動産投資を起爆剤とする」という2つの政策が、どうにも回らなくなったからです。
「商材(とその生産設備)も、インフラも、不動産も、いくら作っても買い手が十分にいない」ということです。

商材は、まず中国国内の需要以上に作っているので、中国国内で物が余ります。価格が下がりデフレとなりますが、国際的には価格下落によって国際競争力が向上します。そして、輸出に傾斜します。しかし、「もうこれ以上中国製品は買えない」国が続出しています。輸出を加速して、「国内で余ったものを売って稼ぐ」ことが、これまでのように出来ません。

インフラと不動産は、「作っても使わない」「作っても買う人がいない」ため、単なる空箱になります。バランスシートの左側に「溜まっていく」だけで、「利用・購買」によって、バランスシートから出て行ってくれません。時間の経過とともに、「単純に償却分だけ、損失が発生する」という状況です。

米国が関税を上げたことで、多くの国が「米国から離れて、中国に近づく」と言われています。カナダも英国も、中国を訪問しています。
しかし、これらの国は「米国市場から締め出された商材を、中国に売りたい」から中国に近づいています。「中国から、もっと買いたい」わけではありません。逆です。

「中国は、国内に物が溢れて、窒息しそう」、「中国に近づく国は、中国に物を売り込みたい」。
お互いに「自分が相手から買うより、相手が自分から多く買ってほしい」と思っています。うまくいくはずがありません。

世界最大の貿易赤字国である米国市場が、「これまで程は海外から買わない」わけです。米国以外の国は、「すべて累計すると」貿易黒字が減少するように追い込まれます。全体の輸出額が収縮する中で、お互いに輸出を競う。非常に厳しい状況に追い込まれます。

しかし、中国政府が、この問題から脱却する方法は、非常に明白です。
「経済の本質を、輸出・投資主導(=過剰投資)から、消費主導に変える」ことです。
ただし、世界でこれに成功している国は米国だけです。
自分が作るより多くのものを購入する。簡単そうで、実はとてつもなく難しい問題なのです。

結局は中国国民の購買力を上げる必要があります。それも、企業の利益を度外視してです。企業が儲かったらダメなのです。
国や地方自治体も、「自分の利益を度外視して」、さまざまな援助を国民に提供する必要があります。
国内企業をどんどん潰して、過剰設備を廃棄する。しかし、国民の所得は上げなければならない。特に問題なのは、「国営企業」です。彼らの「独占的地位」を放棄させて、ビジネス・材・人材を吐き出させ、失業した国民に失業保険を提供して購買力を与えないといけません。
要は、中国共産党の基盤を破壊して、中国共産党の資産を国民に無償で与える、ことができないと、「過剰投資の体質を変えて、消費主導の経済にする」ことはできません。

中国経済の問題を解決するには、中国共産党の統治能力を放棄することが必要になります。
だから、非常に簡単そうで、非常に難しい処方箋となります。

<中東と欧州>
中東と欧州は、特に説明するまでもなく、難しい状況に陥っています。
まず、中東はイランと米国の緊張が高まっています。

欧州の問題は、「ウクライナとグリーンランドという欧州が関わる問題を、欧州が主導権をもって関与できない」という状態に追い込まれていることです。

<小型成長株相場とラッセル2000グロース VS SP500 >
2026年1月30日時点の、ラッセル2000グロース÷SP500は1717.18/6939.03=24.75%、
26週移動平均との乖離は+0.24%でした。

大型株(特にAI,IT)は割高であり、小型成長株は歴史的にみて大型株との比較では非常に安い場所にあります。一方で、政策は金利低下、米国第一主義で、米国小型成長株にとっては追い風です。

現在の歴史的な「ゆがみ」が訂正される相場が来ると期待しています。

→ 2022年1月以降の小型成長株とS500の相対比較の推移
→ 小型成長株関連投資信託のパフォーマンス(2024年11月末時点)

(過去の市場コメントは、「アメリカ成長株(米国成長株)市場」)

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