米国の有名な経済誌である「フォーブス」が、2019年のパフォーマンスでトップ10のファンドマネージャーから推奨された「2020年の素晴らしい投資アイディア、20社」を掲載しています。
この記事によれば、2019年のパフォーマンストップ10のファンドマネージャーにインタビューを行い、それぞれのファンドマネージャーのお勧め銘柄(Great Stock Ideas)20社(各ファンドマネージャー2銘柄ずつ)を掲載しています。
日本国内で販売されている投資信託を運用しているファンドマネージャーもいます。(例えば、第3位のJeffrey James氏はSBI米国小型成長株ファンドを運用しています。)
トップ5マネージャーについては、以下の通りです。
- Chris Retzler 氏
ファンド名 :Needham Small-Cap Growth Fund
投資対象 : 小型銘柄(成長株とバリュー株のミックス)
2019年のリターン:53.5%
過去5年間の年率リターン:14.7%
推奨銘柄
・II-VI Inc (ティッカーコード:IIVI):レーザーなど光電子関係の部品メーカー
・Navigator Holdings : NVGS : LPGなどを輸送する小型コンテナ船舶に特化した船会社
- Neal Rosenberg 氏
ファンド名:Baron Growth Fund
投資対象: 米国小型成長株
2019年のリターン:40.7%
過去3年間の年率リターン:19.8%
推奨銘柄
・Vail Resort : MTN : リゾート開発
・CoStar Group : CSGP : 商業不動産向けデータベース提供
- Jeffrey James氏
ファンド名 :Driehaus Small-Cap Growth Fund
投資対象 :米国小型成長株
2019年のリターン: 40.4%
2017年(ファンド創設)からの年率リターン:26%
(Driehaus社のウェブサイトを見ると、過去10年以上のトラックレコードが掲載されているので、米国国内籍のファンドのファンド創設からのリターンと思います)
推奨銘柄
・Everbridge :EVBG:セキュリティー向けソフトウェア開発
・MyoKardia :MYOK:バイオ(心臓病関係)
(参考情報)「小型成長株の投資信託」
- Joe Dennison 氏
ファンド名:Zevenbergen Growth Fund
投資対象:消費およびIT関係の大型株
2019年のリターン:38.4%
過去3年間の年率リターン:24.3%
推奨銘柄
・Exact Sciences :EXAS:バイオ(癌検査関係)
・Wayfair :W:家具・インテリア販売
- Stephen DeNichilo 氏
ファンド名:Federated Kaufmann Large Cap Fund
投資対象:大型成長株
2019年のリターン :37.7%
過去10年間の年率リターン:14.9%
推奨銘柄
・Vulcan Materials :VMC:建築資材製造・販売
・Ingersoll-Rand :IR:産業機械メーカー
6位以降の投資対象を見ると、6位は中型成長株、7位は大型成長株、8位は成長株、9位はバリュー、10位は成長株でした。2019年は株式市場が全体に堅調であり、「成長株に投資するファンド」が好成績を出しているようです。
時価総額では、小型特化、中型、大型、規模に縛られない、ファンドが散らばっており、「小型成長株ファンド」だけが特段優位であったわけではありませんでした。
大型成長株の場合、投資対象は有名企業で流動性が高い(=取引量が多く売買がしやすい)銘柄です。日本の個人投資家としても、直接参考になりやすい銘柄になります。
逆に小型成長株の場合は、投資対象数が多く、銘柄も有名ではありません。どうしても、「プロのファンドマネージャーに任せた方が良い」=「投資信託などファンド経由で投資した方が良い」と言えると思います。
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