2023年6月16日の米国小型成長株インデックス(Russell 2000 Growth)は、1218.86で終わりました。一週間前に比べ+9.84(+0.81%)と続伸しました。主要インデックスのNYダウ(前週末比+1.25%)やSP500(前週末比+2.58%)に比べて上昇率は限られていました。過去2週間ほど小型成長株の上昇率が高く、その反動もあったと思います。
FRBの利上げ見送り決定については、ある程度織り込まれており、むしろ今後の引き上げ幅と回数に焦点が移っています。
市場環境は、景気と金利についてまだまだ不透明ですが、小型成長株はチャート的には、下値が固まってきた感じです。「大きな売り材料」がでなければリカバリー相場となりそうです。
しかし、金利はまだピークアウトしていません。シリコンバレー銀行の破たんのように「たまってきたマイナス材料が爆発する」リスクを用心しながらの相場となります。
<ウクライナ>
ウクライナ軍の反転侵攻が、あまりうまくいってないことは、さすがにウクライナも米国も西側メディアも認めざると得ない状況になってきました。
一方、中立的ユーチューバーは、「ウクライナ軍の損失無視の攻撃継続」を指摘しています。
初旬の軍事行動は失敗でしたが、ウクライナ軍としては、ロシアの防衛線のどこかに「何としても」穴をあける必要があります。
ここにきてウクライナ軍はさらに軍勢を集めて「自軍の損害を無視して、強引に突破を目指す」方向に進んでいるようです。この方法が、吉とでるか、凶とでるか。
<小型成長株相場とラッセル2000グロース VS SP500 >
2023年6月16日時点の、ラッセル2000グロース÷SP500は1218.86/4409.59=27.64%
26週移動平均との乖離は-0.73%でした。
ラッセル2000グロース÷SP500は、2013年から長期的に32%~38%のレンジで推移してきました。2020年12月中旬にこのレンジを一次上に離れ43%まで急上昇しました。しかし、その後継続的に下落し、レンジの下を抜けました。
2022年7月から反発トレンドでしたが、米国の地方銀行破たん、米国連邦政府の債務上限問題などで、相対的に財政基盤の弱い小型成長株は厳しい動きが続いています。
市場環境は引き続き厳しいですが、長期的な視点で見れば、小型成長株は歴史的な買い場となっています。
→ 2020年1月以降の小型成長株とS500の相対比較の推移
→ 小型成長株関連投資信託のパフォーマンス(2023年4月末時点)
(過去の市場コメントは、「アメリカ成長株(米国成長株)市場」)
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