アメリカ成長株:SPX(SPX Corp)の概要
SPX(SPX Corp)
ティッカーコード:SPXC
上場市場:NYSE(ニューヨーク証券取引所)
業績についてのリンク
https://finance.yahoo.co.jp/quote/SPXC/annual
SPX社の事業には主に、冷暖房、換気、冷凍などの“空調設備”と、温度計、位置特定装置、地下探知機などの“検出・測定”の2つの部門があります。
世界17カ国に展開するグローバル企業で、多くの子会社を抱え取引先も幅広い業界にわたります。
空調設備部門は、商業ビル、工場、病院、学校などの大規模施設向けの冷暖房・換気や建築・工業用の冷却システム、産業用冷凍システムを提供しています。
検出・測定部門は、インフラ、建設、環境、電力、通信、水道の分野向けに地中レーダー、ケーブルロケーターなどを用いた地下配管やケーブルの検査・調査や位置確認システムを提供しています。
どの部門も、設計、製造、設置からメンテナンスとサポートまでの全てを請け負う包括的なサービスとなっています。
空調設備のような稼働型の施設では部品の消耗が避けられないためメンテナンスが重要です。
的確なメンテナンスには正常な状態の維持、安全性の確保、エネルギー効率の向上、機器寿命の延長、運用コストの削減など多くのメリットがあります。
同社が強いのは様々な稼働型施設のメンテナンスに、検出・測定部門のテクノロジーを使える点にあります。同社の検出・測定部門では、高精度な検出機器や測定システムを開発・製造していて、微小な欠陥や異常をいち早く発見できるため、他社に比べてより高度で的確なメンテナンスサービスを提供できます。
例えば、同社が開発したリーク検出器は冷却器の劣化した配管からの冷媒の漏れをチェックし、高精度の温度・湿度・気圧センサーはシステムパフォーマンスの評価とエネルギー効率の向上をサポートします。こうした高性能の検出・測定装置が同社の製品・サービスの信頼性、性能の向上、コスト削減に貢献しています。
現在、同社の業績は順調に推移していますが、これは建築市場が回復していることや、環境負荷の低減促進や資源高の影響でエネルギー効率の高い製品の需要が増し同社の空調設備部門の成長を後押ししていることが要因になっています。
エネルギー効率化には、施設の建設、運用、メンテナンス時に高度な検出・測定技術が必要となりますが、こうした需要も高精度な検出機器や測定システムを開発・製造する同社の成長に寄与しています。
5G、IoT、クラウドなどの通信インフラの整備が進み、ケーブルや配管のための地下探知機の需要が増していますが、これは新興国でも同じことが言えます。
このような市場動向とニーズの拡大は、事業を世界展開している同社には有利と考えられるため、同社の革新的な技術開発とグローバルな展開力を活かして、特にエネルギー効率化や通信インフラの分野で成長していくことが期待されます。
会社ウェブサイト
www.spx.com
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