2023年3月17日の米国小型成長株インデックス(Russell 2000 Growth)は、1099.27で終わりました。一週間前に比べ15.47の続落(-1.39%)でした。先週に引き続き主要インデックスのNYダウ(前週末比-0.15%)やSP500(前週末比+1.43%)に比べかなり厳しい相場でした。
銀行破たん危機が他の米国および欧州の銀行に広がる中で、米国およびスイスの中央銀行が破綻(および破綻懸念)銀行に流動性を提供しました。金融システム全体が不安定となる可能性を押しとどめる姿勢を明確にしましたが、市場の反応は「財務体質が強い大型株は大丈夫。でも小型企業は?」という選別が働き、小型成長株は相対的に厳しい動きとなっています。
インフレがなかなか収まらない中での銀行破たんという複雑な状況で、しばらくは「金融当局が何を重視するのか?」について市場参加者の心理が揺れ動きます。先週に引き続き、不安定な相場が続くと予想されます。
<小型成長株相場とラッセル2000グロース VS SP500 >
2023年3月17日時点の、ラッセル2000グロース÷SP500は1099.27/3916.64=28.07%
26週移動平均との乖離は-0.93%でした。
この2週間で、「比較的財務状況の健全な大型株を買い、財務力が?の小型株を売る」という流れがあり、比率は大きく下がっています。
ラッセル2000グロース÷SP500は、2013年から長期的に32%~38%のレンジで推移してきました。2020年12月中旬にこのレンジを一次上に離れ43%まで急上昇しました。しかし、その後継続的に下落し、レンジの下を抜けました。2022年7月から反発トレンドになっていますが、現在でも歴史的な安値水準にあります。
→ 2020年1月以降の小型成長株とS500の相対比較の推移
→ 小型成長株関連投資信託のパフォーマンス(2023年2月末時点)
(過去の市場コメントは、「アメリカ成長株(米国成長株)市場」)
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