アメリカ成長株:オプション・ケア・ヘルス(Option Care Health)の概要
オプション・ケア・ヘルス
Option Care Health Inc
ティッカーコード:OPCH
上場市場:NASDAQ National Market System
業績についてのリンク
https://finance.yahoo.co.jp/quote/OPCH/annual
3年間に渡って猛威を振るった新型コロナウイルスによる世界的大流行は社会に大きな変化をもたらしましたが、特に直接的な影響を受けたのが医療業界でした。
その中でも大きかったのが、コロナの流行期に感染予防の面から病院が避けられるようになってオンライン診断のような在宅医療が大きく進んだことです。
在宅医療は感染予防になるだけでなく、コストの削減や患者・病院双方の負担軽減につながるというメリットもあるためコロナ後もこの流れは続いていく見込みです。
オンライン診断と薬の宅配で完結する在宅医療が一番効率的ですが、中には病院での点滴投与が必要となる場合があります。点滴による治療は“輸液療法”と呼ばれ、主に抗体を使ったバイオ医薬品、抗生物質、栄養剤、免疫グロブリン、慢性炎症治療薬、強心薬、ホルモン剤などに適用されます。
今回紹介するオプション・ケア・ヘルス社は輸液療法を在宅医療として年間22万人以上の全米の患者に提供しています。
従来、輸液療法は通院・入院が必要で、病床を占有し、コストがかかり、感染のリスクがあり、医師・患者の負担となるものでしたが、在宅医療に切り替えるとこれらの問題は大幅に解消されます。オペレーションは看護師、薬剤師、栄養士、呼吸療法士、保険の専門家からなるチームによって行われ、薬剤の点滴投与からその後のモニタリングまでの「包括的な訪問看護サービス」として提供し、通院する必要があった患者も在宅医療で済ませることが可能になりました。
輸液療法だけでなく事務手続きや外出が困難な患者のために資金的なアドバイス、保険手続き、オンライン決済までサポートします。
さらに自分で輸液療法のオペレーションができるように患者に教育し、自己治療(セルフメディケーション)とすることで医療費のコストを下げ、同時に患者の利便性を高めて感染のリスクを下げます。
同社は点滴剤を製造する医薬品メーカーと提携していますが、同社と提携することで、病院外の幅広い患者にも製品を売れるという恩恵に預かります。
増大する医療費は米国でも悩みのタネで、いかにして医療費のコストを縮小するかが課題となっていますが、次に来るであろうパンデミックに備える意味でも低コストで感染予防にも有効な在宅での輸液療法は今後もさらに拡充していく価値があると思われます。
会社ウェブサイト
www.bioscrip.com
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