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アメリカ成長株:アイトロン(Itron)インフラ向けIOT(スマートメーター)の設計・製造メーカー

IT

アメリカ成長株:アイトロン(Itron)の概要

アイトロン
Itron Inc
ティッカーコード:ITRI
上場市場:NASDAQ National Market System

業績についてのリンク
https://stocks.finance.yahoo.co.jp/us/annual/ITRI

 都市生活を維持していく上で、電気、ガス、水道などのインフラの管理が重要であることは言うまでもないのですが、そのためには“どういう状態にあるのか”を正確に知る必要があります。

例えば水道管の場合、漏水の発生があるか、あるとしたらどこで起っているのか、規模はどれほどなのか、などを把握する必要があり、そのためにはセンサーを各所に配置して水流をモニタリングしなければなりません。

それに最適なのが最近耳にすることが多くなったIoT(モノのインターネット)という技術を利用した“スマートメーター”で、これは今までは水道局員が見て回っていた水量メーターをインターネットに接続することでその情報をリアルタイムで収集して監視することができるというものです。

同社はスマートメーターのハードとソフトの設計、製造からマーケティング、販売、設置までを手掛けていて、水道、ガス、電気の管理サービスを数十年にわたって100カ国以上、8000以上の顧客に提供しており、北米では配電網とガスネットワークのトップシェアを占めています。

またスマートメーターは次世代の送電網システムと言われている“スマートグリッド”でも重要な役割を果たすもので、今後ますます需要が伸びていくことが期待されます。スマートグリッドは、大規模な発電所から一方的に分配するという従来の方法とは違って各々の住宅でも発電してお互いに電気を送り合うというもので、太陽光や風力などの活用、需要電力のピークカット、災害などのトラブルに強いなどのメリットがあります。

これを実現するためには、余った電気をバッテリーに溜め込んでおいて必要な時に必要な量を供給し合うことが重要で、電気の流れをリアルタイムでモニターできるスマートメーターが必須なのです。地球温暖化対策の主力である太陽光や風力などの再生可能エネルギーには供給が不安定という弱点があり、スマートグリッドはこれを補完する重要な基盤技術です。

ただ一つ気がかりなのは、スマートグリッドはオバマ政権が始めたグリーン・ニューディール政策の一部であり、オバマがやったことは何でも否定というスタンスである上に地球温暖化に否定的な立場を取るトランプ政権の後押しが得られるとは考えにくいという点です。

しかし、温暖化の是非に関わらず世界は二酸化炭素排出を減らす方向に舵を切りつつあり、この大きな流れにアメリカ一国だけが逆らい続けられるとは思えません。トランプ政権がいつまで続くかは分かりませんが、アメリカが足踏みしているうちにその他の国でスマートグリッドのような次世代のインフラ技術が発展していくことになり、将来的にはアメリカも追従せざるを得ないことになるでしょう。

会社ウェブサイト
www.itron.com

 

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