アメリカ成長株:クリーンハーバーズ(Clean Harbors)の概要
クリーンハーバーズ
Clean Harbors Inc
ティッカーコード:CLH
上場市場:NYSE(ニューヨーク証券取引所)
業績についてのリンク
https://stocks.finance.yahoo.co.jp/us/annual/CLH
「産業」というのは文字通り何らかの商品を産み出すことを意味しているわけですが、それと同時に廃棄物も作り出してしまうことを忘れてはいけません。作られた商品は流通によって消費者に届けられることになるのですが、廃棄物のほうがその後どうなるのかについて注目されることはあまりありません。
しかし産業廃棄物は有害である場合が多く、人体や環境への影響を考えるとこちらの「流通」の方がむしろ重要であって、それをないがしろにした結果各地で公害が発生することになりました。
同社は1980年に設立され、現在は米国、カナダ、メキシコ、プエルトリコにおいて、有害廃棄物の管理、流出時の緊急対応、清掃、廃棄物のリサイクルなどの環境事業サービスを提供しており、顧客は化学、エネルギー、メーカーなどの産業から政府機関までと多岐にわたっています。
同社は危険廃棄物焼却炉、埋立地、廃水の処理施設、保管施設を保有していて、廃棄物の包装、収集、輸送、処理、そして最終的な処分までを請け負うことができます。このような徹底した処理が普通であるかと言うとそうでもなくて、中には山林や空き地に放置したり雑に扱ったりすることで周辺を汚染してしまうような悪質な処理業者もあり、問題が発覚した場合には委託した側の責任も問われることになります。
同社は創業35年の信頼と実績がある「ブランド廃棄物処理業者」であり、廃棄物を委託する業者は安心して全てを任せることができます。また、リサイクル事業部門も持っていて、溶剤、化学薬品、電気機器の材料などを回収、再生しているのですが、特に機械油のリサイクルは北米最大の規模を誇ります。
現在のアメリカは廃棄物全体に占める産業廃棄物の割合が高いにも関わらず廃棄物処理の規制が緩いという状態にあります。しかし、最近では健康や環境を重視する人が増えつつあり、産業廃棄物の放置やそれによる汚染が問題視されて規制を求める声が高まることは必至です。
今後は産業廃棄物の適切な処理やリサイクルが重要視されるようになり、同社のような総合環境サービス事業を展開する企業が求められていくことになるでしょう。
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