アメリカ成長株:ハイドロファーム(Hydrofarm)の概要
ハイドロファーム ホールディングス グループ
Hydrofarm Holdings Group Inc
ティッカーコード:HYFM
上場市場:NASDAQ National Market System
業績についてのリンク
https://finance.yahoo.com/quote/HYFM/financials?p=HYFM
ハイドロファーム社は主に屋内での水耕栽培のための農業用照明・空調などの屋内気候制御装置、植物のための栄養素・サプリメント、その他の周辺機器・消耗品を米国・カナダの北米地域に提供しています。
水耕栽培は最近米国で合法化が進んでいる大麻の栽培に使われることが多く、同社のような水耕栽培に関わる企業は大麻関連株として注目されるようになりました。大麻が水耕栽培されるのは、長らく違法であったために人目を避けて屋内で栽培されていた歴史から来るものです。
大麻の合法化によって活況を見せた水耕栽培市場ですが、合法になったということは屋外で堂々と栽培しても問題がないわけで、最近では屋内か屋外かという議論もされるようになりました。同社は、こうした流れを警戒して屋内栽培の利点を強調し厳密に生育環境を管理することの重要性を訴えています。
屋内栽培には
・天候に左右されず安定した収穫が望める
・季節に関係なく一年を通していつでも栽培・収穫ができる
・生育に最適な条件を整えることで短期間に収穫できる
・厳密な管理で品質を高められる
という利点があります。
一方、屋外栽培にも
・初期投資がかからない
・規模を拡張しやすい
・エネルギーコストの変動の影響を受けない
という利点があり最近では屋外での大規模栽培を始める企業も出てきています。
屋内栽培は病害虫から守られているイメージがありますが、完全な隔離ができるわけではないし、屋外で丈夫に育った大麻は意外に病気に強く害虫を捕食する天敵にも守られるので、この点に関しては屋内・屋外のどちらが優れているかは微妙です。
野菜や果物のような価格や美味しさを追求する農作物とは違い、大麻は効き目が命とも言える薬用植物であり、有効成分をいかに増やすかが重要です。大麻にはカンナビノイドと呼ばれる有機化合物が含まれていて、その含有量によって評価されます。
屋内栽培には、光、温度、湿度、CO2、栄養素などの生育条件を整えることでより多くのカンナビノイドを含む高品質の大麻を作る蓄積したノウハウがあります。
しかし屋外栽培にも多くのメリットがあり徐々に広まりつつあるようですが、屋外で特に問題となるのが気象に左右されやすい点です。
温暖化の影響で気候が激化し、かつてなかったような大型のハリケーン、記録的な大雨、異常な高温・低温、大規模な干ばつ、竜巻に見舞われることが多くなった現在では、ちょっとした天候不順でも大きなダメージを受けてしまう屋外栽培にはさらに厳しい環境になりつつあります。
米国での合法化によって大麻栽培へ参入する企業・個人が増えていくことは確実ですが、屋内・屋外栽培のどちらが勝つというわけでなく、高品質で高価格な“屋内もの”と低価格でそこそこの品質の“屋外もの”に分かれていくことになるかもしれません。
会社ウェブサイト
www.hydrofarm.com
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