2020年9月11日の米国小型成長株インデックス(Russell 2000 Growth)は、1092.39で終わりました。一週間前に比べて、16.46ポイントの下落(-1.48%)でした。主要インデックスのNYダウ(前週末比-1.66%)やSP500(前週末比-2.51%)に比べると、やや少なめな下落となっています。一週間前が、アンダーパフォームしており、その影響もあると思われます。
大手ハイテク銘柄の利食いも一段落し、少し落ち着きを取り戻してきました。コロナがピークアウトしてきたため、「コロナで買われた銘柄」に利食いが出やすい状況は続いています。コロナ関連銘柄から、コロナ後を見越した動きがどのように進んでいくのか、今後数か月を占ううえで、重要な局面になってきました。
<コロナのピークアウト>
今週は新規感染者、死亡者ともに、かなり低下しました。既に累積患者数も人口の2%となり、一部では「集団免疫」についても言及されています。一方で、ファウチ氏等、「まだまだ危険がある」と主張する専門家もいます。
現在感染の急増をしているのはハワイなど、「累積患者数の割合が比較的低い(例えばハワイは0.7%)州が多い」と感じます。
学校の再開、スポーツイベントの再開(特にアメリカンフットボール)、さらにトランプ氏の積極的な選挙活動など、「感染を増加させそうな活動」が増えてきています。しかし、「にもかかわらず10月になっても感染者数が急増しなければ」、集団免疫説がかなり勢いを増しそうな状況です。
<米中の緊張>
今週は特に、動きはありませんでした。
<大統領選挙>
トランプ氏、バイデン氏ともに様々な「暴露記事」などで、一段と醜い争いとなっていますが、世論調査など見ると大きな変化を起こしていません。バイデン氏が5%~10%のリードを保っているようです。
特にトランプ氏の場合、この4年間ずーっと「トランプとはこんなに酷い奴だ!」という記事が継続的に続いているので、問題視する人は既にトランプ嫌いだし、問題視しない人は何があってもトランプ支持になっているようです。
中東和平の進展(今週はイスラエルとバーレーンの国交正常化)など、中立的に考えればそれなりに成果と言えそうな事も、CNN等リベラルのメディアは重視していません。トランプ嫌いは、トランプの功績など見たくないのでしょう。
トランプ嫌いがトランプを見直す(あるいはバイデンを見限る)のは、相当なショックが必要です。討論会まで、大きな材料はでない可能性があります。
<米国の小型成長株の割安について>
9月11日時点の、ラッセル2000グロース÷SP500は1092.39/3340.97=32.70%
26週移動平均との乖離は、+0.11%でした。
ラッセル2000グロース÷SP500は、長期的に32%~38%のレンジで推移していました。
引き続き、小型成長株は短期的・長期的に割安な状況と言えます。
→ 2019年4月以降の小型成長株とS500の相対比較の推移
→ 小型成長株関連投資信託のパフォーマンス(2020年7月末時点)
(過去の市場コメントは、「アメリカ成長株(米国成長株)市場」)
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