アメリカ成長株:EPAMシステムズ(Epam Systems)の概要
EPAMシステムズ
Epam Systems, Inc.
ティーカーコード:EPAM
上場市場:NYSE
業績についてのリンク
https://stocks.finance.yahoo.co.jp/us/annual/EPAM
EPAM社は、ペンシルベニア州ニュータウンに本社を置くデジタルトランスフォーメーション(DX)を強みとする、ITサービス会社です。
2002年に設立され、2012年にニューヨーク証券取引所に上場しました。2019年度の売上は22億9379万ドル、従業員は約36,700名です。日本においても2018年にEPAM Systems Japan合同会社という日本支社を設立しています。
DXとはIT技術を人々の生活に浸透させることで生活をよりよいものに革新するという概念です。これは2004年にスウェーデンのエリック・ストルターマン教授が提唱したとされており、日本では2018年12月に経済産業省が「デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン」を公表し、ビジネス界隈で広く知られるようになりました。
DXはその概念だけではイメージがつきにくいですが、例えばハンコ文化のデジタル化が挙げられます。ハンコ文化をなくすためには、まずハンコが必要な各種書類をpdf形式などの電子書類に変換し、承認依頼や提出書類の確認といった一連の承認プロセスをオンライン化、そしてハンコを電子印鑑化することが必要になります。このようにIT技術を取り入れて既存の業務フローを変革することで業務に関わる社員の工数や印刷コストの削減することもDXの代表的な事例になります。
EPAMシステムズではそのようなDXを行うためのコンサルティングやソフトウェア開発を行っています。取り扱う業界は金融業界やITサービス、小売、自動車など多岐にわたり、これまで支援してきた業界は120種類にも上ります。
自動車業界においてはコネクテッドカー向けのソフトウェア開発を行っています。コネクテッドカーとはインターネットと連携した自動車のことで、カーナビに最新の交通情報のリアルタイム反映や、盗難車両の追跡などを行うことができます。近い将来実現されると言われている自動運転にも不可欠となる技術の発展に貢献しています。
またCOVID-19に関するソフトウェアも開発しています。感染拡大防止のため、感染リスクのあるユーザーが近くにいた場合に警告を通知するモバイルアプリや、医療記録システムとの連携・ビデオチャットを活用した遠隔医療システムを迅速に提供しました。
このようなことはIT技術の発展や浸透が乏しい一昔前では成し得ず、日々感染リスクにさらされた状態の中、適切な医療診断も受けられない生活になっていたでしょう。
DXの普及はまだ浸透してきて間もなく発展途上の状態ではありますが、IT技術が発展し人々にとってITがより身近なところに浸透してきたこのデジタル社会において、重要なキーワードの一つだと考えられます。
2019年、EPAMシステムズは世界最大のビジネス誌であるFORTUNEにおいて、急成長企業100社として2度目のランクインがなされ、企業の社会的責任プログラムのBest In Biz賞を受賞しました。2020年における活躍を見てもその勢いは止まらず、DXを始めとしたテクノロジーで社会変革を行う最前線の企業になっていきそうです。
会社ウェブサイト
https://www.epam.com/
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