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アメリカ成長株:シンプソン・マニュファクチャリング(Simpson Manufacturing):建築に使う連結金具メーカー、ITサービスで成長を目指す

産業機械

アメリカ成長株:シンプソン・マニュファクチャリング(Simpson Manufacturing)の概要

シンプソン・マニュファクチャリング
Simpson Manufacturing
ティッカーコード:SSD
上場市場:NYSE

業績についてのリンク
https://stocks.finance.yahoo.co.jp/us/annual/SSD

建物を建てるには、多くの材料をくっつける必要があります。柱(縦の材料)、梁(横に渡す材料)を枠組みとして、様々な材料がくっつけられて、建物の構造は成り立っています。今回紹介するシンプソン社は、「建物の材料をくっつける器材=連結器具を作る専門会社」です。

1956年にバークレー・シンプソン氏が、父親の「網戸」を作っていた会社を引き継いで創業しました。その後、業容を主に木造建築の連結器具の製造に変え、現在では北米における主要メーカーの一つになっています。1994年に上場しています。

シンプソン社は以下のような製品を生産しており、商品の数は10000を超えています。
・コネクターやトラス平板: 梁と柱、棟、根太(ねだ)、など様々な木材を連結する金具
・アンカーボルト:建物の材料とコンクリートの基礎を連結させるもの
・釘やねじ、ネジくぎ、ネジくぎを打ち付ける機械(ピストルや鉄砲のようなもの)
・接着剤

目で見た方が理解しやすいので、シンプソン社のプロダクトサイトを参照ください
https://www.strongtie.com/products

ネジ打ち機はユーチューブ経由でも見ることができます。
(ネジくぎがマシンガンの弾みたいになっている機械です)
https://www.youtube.com/watch?v=WTyLNpK_6xQ

売上の約7割は木造建築用の連結金具、15%がコンクリート用建設器具、15%がネジ・釘および打ち付け機となっています。木造建築用の連結金具の市場シェアは約50%であり、市場リーダーとなっています。

コロナショックにより、多くの業界に強烈な逆風が吹いています。建築関係も逆風が吹きます。米国の失業率は20%を超えると予想されていますが、失業中に家を買ったり、建てたりする人はいません。シンプソン社の売上高も、2020年4月は3月に比べて15%も減少しており、今後しばらく厳しい時期が続くと思います。

しかし、業界が逆風になれば、淘汰が起こります。淘汰によって弱者は退出し、その市場を奪った強者は一段と強くなります。ここで参考になるのが、前回の危機に起こったことです。2008年の金融危機において業界全体が営業赤字であった時期に、シンプソン社は営業黒字を確保し、その後の高い成長の礎を築きました。

今回、同社が期待している生き残り策の一つがソフトウェアの提供を通じた拡販体制です。社会全体で進む「事業・ビジネスのIT化という流れ」を活用しようとしています。2017年にCGビジョンという会社を買収しました。この会社は、BIM*を提供している会社です。

  • BIM : Building Information Modeling = コンピューターの端末上にデータを入力し、建物の設計をしたり、3次元画像を見せたり、各箇所の物理的特性をチェックしたりして、設計・建築の効果を上げるもの。

例えば、最近発売されたサービスはユーチューブにアップされています。
https://www.youtube.com/watch?v=YhNdaXNfk-w

このようなサービスを提供することで、メインのユーザーである建築業者に「効率的な設計と建設に到達するサポート」をします。そして、顧客の信頼を獲得して事業拡大につなげるという戦略です。大荒れが予想される業界の生き残り候補として、注目しています。

会社ウェブサイト
https://www.strongtie.com/about/locations?source=topnav

 

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